CardRushPros所属の高橋優太さんから灯争大戦発売から2週間が経ってのスタンダードメタゲーム解説記事をラッシュメディアにいただきました!
灯争大戦発売から2週間が経ち、各地の大会結果も出揃ってきましたね。
全体的にカードが強いセットなので、どのフォーマットでも新デッキが続々と出てきています。
マジックの上達する方法の一つとして、
情報を集めるアンテナを広く張ることがあります。
土日に大会が集中するので、月曜日は情報収集のターンです。それでは早速、スタンダードの推移を見ていきましょう。
※MPL(マジックプロリーグ)使用デッキ
https://magic.wizards.com/en/articles/archive/competitive-gaming/mpl-spark-split-week-2-decklists-2019-05-16#pearlマジックプレイヤーの中でも選りすぐりの強者を集めたプロリーグなので、リストを見るだけでも参考になります。
使用率で言うと赤単アグロ、バントミッドレンジ、エスパーの順に多いですね。
赤単に人気が集中したのは「環境初期は赤単」という言葉があるように、デッキの種類が多くメタが絞れない状態では一貫性のあるビートダウンが勝ちやすいからです。
《
炎の職工、チャンドラ/Chandra, Fire Artisan》
《
実験の狂乱/Experimental Frenzy》
使うならMARCIO CARVALHOのリストが一番良さそうです。
《
炎の職工、チャンドラ/Chandra, Fire Artisan》よりも《
実験の狂乱/Experimental Frenzy》の方が強い!
赤単はカード1枚1枚のコストが低いため、1ターンに+1枚よりも1ターンに+X枚プレイできる状態の方が勝ちにつながります。
赤単アグロ
4《
狂信的扇動者/Fanatical Firebrand》
4《
ギトゥの溶岩走り/Ghitu Lavarunner》
4《
ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》
4《
遁走する蒸気族/Runaway Steam-Kin》
4《
ヴィーアシーノの紅蓮術師/Viashino Pyromancer》
4《
舞台照らし/Light Up the Stage》
4《
ショック/Shock》
4《
稲妻の一撃/Lightning Strike》
4《
魔術師の稲妻/Wizard’s Lightning》
4《
実験の狂乱/Experimental Frenzy》
12《
山/Mountain》
4《
根縛りの岩山/Rootbound Crag》
4《
踏み鳴らされる地/Stomping Ground》
サイドボード
4《
燃えがら蔦/Cindervines》
4《
溶岩コイル/Lava Coil》
1《
危険因子/Risk Factor》
2《
再燃するフェニックス/Rekindling Phoenix》
2《
無頼な扇動者、ティボルト/Tibalt, Rakish Instigator》
2《
宝物の地図/Treasure Map》
ただし赤単は灯争大戦のカードがほとんど入っておらず、対策されやすいデッキでもあるので今後は数を減らすと予想しています。
エスパーはコントロール型と、《
第1管区の勇士/Hero of Precinct One》入りミッドレンジ型に二分されます。
《
時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》が本当に強力で、3マナで盤面に触りつつ相手のインスタントタイミングでの妨害を無効化します。
《
ケイヤの誓い/Oath of Kaya》《灯の燼滅/Despark》含めて、エスパーの3色が灯争大戦をフルに使えていて好印象です。
プロリーグのものとはリストが異なりますが、日本のミシックチャンピオンシップ予選では2週間連続でエスパーミッドレンジが優勝しています。
今後の中心となるデッキかも知れません。
《
時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》
エスパーミッドレンジ
(使用者本人のツイートはコチラ
https://twitter.com/pinkbomwithaman/status/1127595389929046017)
4《
第1管区の勇士/Hero of Precinct One》
4《
正気泥棒/Thief of Sanity》
4《
聖堂の鐘憑き/Basilica Bell-Haunt》
4《
思考消去/Thought Erasure》
4《
暴君の嘲笑/Tyrant’s Scorn》
2《灯の燼滅/Despark》
1《
ケイヤの誓い/Oath of Kaya》
1《
屈辱/Mortify》
4《
時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》
2《
復讐に燃えた血王、ソリン/Sorin, Vengeful Bloodlord》
3《
ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》
2《
戦慄衆の将軍、リリアナ/Liliana, Dreadhorde General》
4《
湿った墓/Watery Grave》
4《
神聖なる泉/Hallowed Fountain》
4《
神無き祭殿/Godless Shrine》
4《
水没した地下墓地/Drowned Catacomb》
4《
氷河の城砦/Glacial Fortress》
4《
孤立した礼拝堂/Isolated Chapel》
1《
沼/Swamp》
サイドボード
2《
覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》
2《
強迫/Duress》
2《
古呪/The Elderspell》
3《
肉儀場の叫び/Cry of the Carnarium》
1《
ヴラスカの侮辱/Vraska’s Contempt》
2《
ドビンの拒否権/Dovin’s Veto》
1《
ケイヤの怒り/Kaya’s Wrath》
2《
人質取り/Hostage Taker》
そして海外大会、SCGオープンではジェスカイプレインズウォーカーが優勝しています。
http://www.starcitygames.com/decks/Star_City_Games_Open/2019-05-18_standard_Syracuse_NY_US/1/この大会でも赤単は多いですね。今ビートダウンを使うなら赤単というのはどの国でも共通のようです。
そしてトップ8のリスト名の「Superfriends」の多さ!「Superfriends」はプレインズウォーカーが沢山入ったデッキのことを意味しています。
特にジェスカイの上位入賞率が高く、赤単に強い《
ショック/Shock》《
轟音のクラリオン/Deafening Clarion》でテンポ負けしないのが勝因です。
《
轟音のクラリオン/Deafening Clarion》
《
崇高な工匠、サヒーリ/Saheeli, Sublime Artificer》を出してから《
モックス・アンバー/Mox Amber》で自然と1マナインスタントを構えられます。
特に《
呪文貫き/Spell Pierce》は、プレインズウォーカーの流行により価値が上がったカードで、このデッキにピッタリ合っています。
また《
崇高な工匠、サヒーリ/Saheeli, Sublime Artificer》は《
ウルザの後継、カーン/Karn, Scion of Urza》とも相性が良く、増えた霊気装置でカーンのトークンが大きくなります。
《
崇高な工匠、サヒーリ/Saheeli, Sublime Artificer》
《
ウルザの後継、カーン/Karn, Scion of Urza》
(相性バッチリ!)
ジェスカイプレインズウォーカー
2《
ウルザの後継、カーン/Karn, Scion of Urza》
4《
覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》
3《
崇高な工匠、サヒーリ/Saheeli, Sublime Artificer》
4《
主無き者、サルカン/Sarkhan the Masterless》
1《
ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》
4《
時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》
1《
稲妻の一撃/Lightning Strike》
4《
選択/Opt》
4《
ショック/Shock》
3《
呪文貫き/Spell Pierce》
2《
モックス・アンバー/Mox Amber》
3《
轟音のクラリオン/Deafening Clarion》
1《
断崖の避難所/Clifftop Retreat》
3《
氷河の城砦/Glacial Fortress》
4《
神聖なる泉/Hallowed Fountain》
4《次元間の標/Interplanar Beacon》
2《
総動員地区/Mobilized District》
4《
聖なる鋳造所/Sacred Foundry》
4《
蒸気孔/Steam Vents》
3《
硫黄の滝/Sulfur Falls》
サイドボード
4《
軍勢の戦親分/Legion Warboss》
3《牢獄領域/Prison Realm》
3《
ドビンの拒否権/Dovin’s Veto》
2《
黎明をもたらす者ライラ/Lyra Dawnbringer》
1《
轟音のクラリオン/Deafening Clarion》
2《
溶岩コイル/Lava Coil》
サイドボードの《
軍勢の戦親分/Legion Warboss》は、プレインズウォーカーに対してプレッシャーをかけやすく評価の上がったカードです。
今は3マナのプレインズウォーカーが良く使われている環境です。除去ではなく盤面のクリーチャーで、相手がプレインズウォーカーを出しにくい状況を作りたい所。
そう考えると2マナ3マナのクリーチャーを優先して採用して行きたいので、1体でクロックを沢山用意できる《
第1管区の勇士/Hero of Precinct One》《
軍勢の戦親分/Legion Warboss》の使用率が上がって行くのかなと予想しています。
それではまた
記事内で紹介したカードはカードラッシュ通販店で販売中です