今週末にはMTGアリーナの賞金制トーナメント「マジック:ザ・ギャザリング ジャパンオープン2022」が開催されます!
Mtg Melee上で行われる参加費無料の大会で、
フォーマットはMTGアリーナでのスタンダード。ちょうど「
団結のドミナリア」が発売されたばかりで、
腕試しの場としては最適です!
今回はジャパンオープンに向けて、
スタンダードのデッキ紹介をしていきます。
目次
▪️マジック:ザ・ギャザリング ジャパンオープン2022
▪️参考情報
▪️スタンダード環境の変化
▪️黒単
▪️エスパーミッドレンジ
▪️ジャンドミッドレンジ
▪️グリクシスミッドレンジ
▪️おわりに
マジック:ザ・ギャザリング ジャパンオープン2022
大会ページ参考情報
Crokeyz Dominaria United 蒼紅杯 スタンダードチャレンジ(9/3) スタンダードチャレンジ(9/4)直近の4大会の結果を参考にしています。
スタンダード環境の変化
ローテーションにより、「ゼンディカーの夜明け」「カルドハイム」「ストリクスヘイヴン:魔法学院」「フォーゴトン・レルム探訪」の4つがスタンダード落ちします。
それによる変化をまとめていきます。
汎用性の高い追放除去《
消失の詩句》がスタン落ちした影響は大きく、これによりクリーチャーの選定基準も変わっています。
特に死亡誘発型能力を持つ神河のドラゴン《
夜明けの空、猗旺》や、盾カウンターを持つクリーチャー《
聖域の番人》《
産業のタイタン》などは、以前よりも使用率が上がるでしょう。
タフネスの高いクリーチャーを倒す除去の役割は《
冥府の掌握》が担っていますが、複数引くとライフ損失が痛いので、《
冥府の掌握》2~3枚が一般的になってきています。
マナベースが《
河川滑りの小道》などの両面土地からダメランに変更。今回のダメランは6種類で、ダメランのない色だとマナベースが弱くデッキが組みにくいです。
小道シリーズは悩まずに4枚入れられましたが、ダメランは複数引くとライフ損失が響いてくるのであまり多くは引きたくないです。2色デッキで4枚、3色デッキでも合計5枚が限度かなと思います。
それと《
ジュワー島の撹乱》《
髑髏砕きの一撃》などの両面土地と《
ストーム・ジャイアントの聖堂》などのミシュラランドが落ちた影響で、後半に引いた土地の役割が弱くなり、マナフラッドする確率は以前よりも上がっています。
前環境から引き続き、環境で特に強いのはこの2つ。
マナベースの変化により以前よりもマナフラッドしやすいので、2章で余った土地をドローに変えてくれる《
鏡割りの寓話》は更に重要性が上がりました。いつ引いても嬉しい3マナ域で、スタンダード環境でも最も強いカードに思えます。
《
放浪皇》は、《
消失の詩句》のスタン落ちにより不足している追放除去を「-2」能力で行ってくれて、盾カウンターも無視できます。もちろん盤面生成能力も高い。
なるべくならこの2つのどちらか、もしくは両方使えるデッキを選びたいです。
黒単
《
進化した潜伏工作員》
は序盤から攻めながら後半は3マナ起動でドローにも変わる、序盤から終盤まで使える便利なクリーチャー。
土地がタップインするデッキだと《
進化した潜伏工作員》
の起動にマナを使いにくいですが、
黒単だと土地が全てアンタップインなので起動もしやすいです。
《
黙示録、シェオルドレッド》
は場に残ればゲームの決定打となるカード。《
鏡割りの寓話》
の返しに出すカードとして強く、
2章でドローしようするとそのままライフ損失するので、2章を抑制
できます。
《
ヴェールのリリアナ》
は3マナや4マナのクリーチャーの返しに「-2」
で除去する動きが強く、《
墓地の侵入者》《
黙示録、シェオルドレッド》などに対して特に強いです。
今後はこの《
ヴェールのリリアナ》に「-2」
に対して耐性を持つかどうかを、
デッキ構築の際に考える必要があります。「-2」から「+1」
であっさりマウントを取られるのは避けるべきで、
複数クリーチャートークンを生み出すカードで「-2」を避けたり、
《
しつこい負け犬》の奇襲で倒せるようにしておきたいです。
《
しつこい負け犬》はリリアナとの相性が良く、「+1」
で手札から捨てた後に奇襲してリソースを回復しても良し。
今の黒はクリーチャー・除去・
プレインズウォーカー全ての質が高いです。《
黙示録、シェオルドレッド》を除去できるのも黒で、《
ヴェールのリリアナ》を奇襲で倒せる《
しつこい負け犬》も黒。
黒に強いカードが多く、その黒を倒すカードも黒いことが、
黒中心のミッドレンジ環境になっている理由です。
この後紹介するデッキも黒系が多いです。
黒単色のメリットは土地が全てアンタップインでスムーズに動けることと、色マナの濃い《
絶望招来》を使えることです。
最近は《
鏡割りの寓話》《
婚礼の発表》
とエンチャントの使用率が高いため、
エンチャントを生贄に捧げる効果を持つ《
絶望招来》
が刺さりやすく、
1対3交換で圧倒的なアドバンテージを生み出します。
ミッドレンジが多い環境だと、ゲーム中盤に手札を補充できる《
勢団の銀行破り》が活躍しており、
既に多くのデッキのメインやサイドボードで採用されています。
どのデッキでも採用できて頻繁に使われそうなので、《
勢団の銀行破り》を破壊できる《
削剥》
も今後は候補になっていくと思います。
このリストには採用されていませんが、無色土地として《
道路脇の聖遺》が入っていることもあります。
ミシュラを失ってマナフラッドしやすくなった現環境において、リソースになる土地を入れられるのも、単色のメリットと言えますね。
エスパーミッドレンジ
《
消失の詩句》を失ったことが手痛いエスパーですが、《
消失の詩句》
落ちによる大きな恩恵を受けたのもエスパーです。
3ターン目の《
婚礼の発表》は相手から触られる機会が減り、
これにより相手の《
ヴェールのリリアナ》に強い盤面を作れます。
また《
夜明けの空、猗旺》は《
消失の詩句》落ちにより、
かなり強力になったクリーチャーです。警戒を持っているため《
放浪皇》の「-2」での除去を受けず、《
冥府の掌握》
で除去されても誘発型能力で後続に繋げてくれます。
《
セラの模範》は《
漆月魁渡》《
ヴェールのリリアナ》など、
墓地に落ちたプレインズウォーカーを回収する動きが特に強く、《
夜明けの空、猗旺》の誘発型能力で出せれば最高!
デッキの主軸である《
策謀の予見者、ラフィーン》ですが、《
ヴェールのリリアナ》
という天敵が出たことで3ターン目に出す場合の裏目が発生します。
なるべく《
婚礼の発表》《
放浪皇》でトークンを出してから、「-
2」されない盤面での着地を狙いたいです。
エスパーはインスタントを構えてエンドしやすいデッキで、
複数の種類の呪文を構えることで相手に合わせて動けます。
《
放浪皇》を持ちながら打ち消しを構える動きが強い!
今のスタンダードは《
鏡割りの寓話》《
放浪皇》《
絶望招来》と3-
5マナに強いカードが集中しており、これらへの《
かき消し》《
軽蔑的な一撃》が最もスマートに対処。
環境にミッドレンジ環境が多いと、
2マナの打ち消し呪文が強い傾向になります。
《
毅然たる援軍》
は打ち消し呪文を構えながら相手のエンド時に動けてラフィーンと
の相性が良く、トークン生成により《
ヴェールのリリアナ》
への耐性も高い。
ただ単体で見た時のカードパワーは少し低いので、
2枚くらいが適正でしょう。
ジャンドミッドレンジ
《
鏡割りの寓話》の二章の効果を最大限活用するデッキです。
手札から土地を捨てて《
ウィンドグレイスの魂》
からマナ加速。実は相手の墓地も対象に出来るので、相手が《
鏡割りの寓話》で土地を捨てた場合でもマナ加速出来ます。
そして《
鏡割りの寓話》《
ウィンドグレイスの魂》
でのマナ加速から《
産業のタイタン》に繋げます。
盾カウンターにより《
冥府の掌握》への耐性を付与出来て、
エンチャント・アーティファクト破壊で相手の《
鏡割りの寓話》《
婚礼の発表》《
勢団の銀行破り》も対処し、
圧倒的な盤面を作ります!
《
ギックスの残虐》は1-
3章で全てでアドバンテージを得るので、
中速デッキが多い環境ならゲームの決定打となります。
注目するのは3章のリアニメイト能力。《
鏡割りの寓話》
の2章の効果で手札から《
産業のタイタン》を捨てた場合は、
4ターン目にゴブリンシャーマン攻撃での5マナから《
ギックスの残虐》の3章でいきなり《
産業のタイタン》
が出せます!さらに《
キキジキの鏡像》で《
産業のタイタン》
をコピー出来たら、もうお祭り騒ぎです!
《
鏡割りの寓話》に加えて、さらに手札を捨てる手段として《
巨竜戦争》も採用されています。1章で全体に2点は、相手の《
鏡割りの寓話》での2/2並べにも強く、
盤面に触りながら手札の入れ替えも出来ます。
《
焦熱の交渉人、ヤヤ》に関しては、僕のプレビュー段階から大きく評価が変わりました。
「+1」で自身を守る能力が強く、
トークンが果敢を持つため複数体並ぶと大きな打点に代わります。
「+1」「-1」
を連打しているだけで多くの盤面を解決してくれて、
《
反逆の先導者、チャンドラ》
に匹敵するほどの性能だと感じました。
おそらく今後使用率がどんどん上がると考えており、
もしかしたらスタンダード以外の環境でもあり得るかも。
かなり強力なプレインズウォーカーなので、
3枚集めておこうと思います。
《
巨竜戦争》《
焦熱の交渉人、ヤヤ》
は共にリミテッドS級レアなのですが、
リミテッドで強いレアは構築でも通用するという好例です。
今の環境はエンチャント・アーティファクトの採用率が高いので、
サイドの《
羅利骨灰》は使いやすそうです。
キッカーすると追放除去にもなるので、《
夜明けの空、猗旺》
や盾カウンターを持つクリーチャーも対処できるのが良いですね。
グリクシスミッドレンジ


《
穢れたもの、ソルカナー》4枚と《
しつこい負け犬》0枚が目を引く構成です。黒系には珍しく《
しつこい負け犬》を0枚にして、その分多めに除去や打ち消し呪文を採用したコントロール寄りの構成ですね。
ソルカナーは4回目の誘発で裏切りますが、
それまでに3回攻撃した上で「1ドロー」「2点ドレイン」「
3点ダメージ」と行っており、
裏切る前に十分有利な盤面とライフになります。
伝説のクリーチャーなので、
3回誘発した後に2体目を出すことで1体目を墓地に送って裏切り
を阻止できるため、4枚フル採用となっています。
エンドステップ誘発なので、
相手がフルタップのタイミングで出せば確実にアドバンテージを得
られるのが強み。しかし《
黙示録、シェオルドレッド》と同じく《
冥府の掌握》に弱いという性質を持っているので、なるべくなら《
強迫》など手札破壊を絡めて出したいですね。
《
復活したアーテイ》
は相手に1ドローを与えてしまうデメリットはあるものの、
呪文と除去で対処できる範囲が幅広く、特に4-
5マナのカードに対して良い働きをします。
相手の手札が無い状況なら、除去して1ドローされた後に《
ヴェールのリリアナ》の「+1」で捨てさせる動きも強力です。
グリクシスの最大のメリットは、《
死体鑑定士》が使える点です。
黒系の多くが《
しつこい負け犬》を使うため墓地対策は必要で、
それを追放しながらアドバンテージを得られて、《
キキジキの鏡像》のコピー先としても《
死体鑑定士》は優秀。
《
産業のタイタン》リアニメイトなど、
墓地を使うデッキもいるので、
メインから無理なく墓地対策できるのはとても重要です。これが《
墓地の侵入者》だと、《
ヴェールのリリアナ》に弱かったり、
リソースに繋がらないので、《
死体鑑定士》は素晴らしい。
《
黙示録、シェオルドレッド》《
穢れたもの、ソルカナー》
などをマナ効率良く返す手段として、《
ローナの渦》
を少し入れるのは良さそうです。
環境が《
鏡割りの寓話》中心なので、
トークンに対してバウンスは除去になりますし、キッカーすれば《
夜明けの空、猗旺》
などの死亡誘発型能力も無視してデッキの一番下に戻せます。
おわりに
大会結果を見るとミッドレンジが多く、《
鏡割りの寓話》《
放浪皇》が中心の環境であることを考えると、今後は《
強迫》
メインもありかなと考えています。
《
ヴェールのリリアナ》を強く使うのなら、
やはり1マナの手札破壊があった方が良さそう。
環境の中心は黒ミッドレンジであり、その多くに《
しつこい負け犬》が採用されています。
そのため《
死体鑑定士》でメインから無理なく《
しつこい負け犬》を墓地対策できるグリクシスが、黒ミッドレンジ対決では優れていそう。《
ギックスの残虐》《
報復招来》などのリアニメイト戦略にも効きますからね。
僕が明日大会に出るとしたら、《
焦熱の交渉人、ヤヤ》入りのグリクシスを使用します。ミッドレンジ環境になるとリアニメイト戦略が増えそうなので、サイドボードに《
未認可霊柩車》2枚を入れるのをお忘れなく!
それではまた。