「マジック:ザ・ギャザリング | アバター 伝説の少年アン」カードレビュー │ 井川良彦


皆さんこんにちは。Rush Prosの井川です。

前回の『スパイダーマン』に続き、大人気IPとのコラボ!!!今回は『アバター』!!

日本ではそこまで知名度が高くないかなとは思いますが(正直僕は知りませんでした)、アメリカでは大人気IPとのことで大いに盛り上がっているようです。


ということで恒例である、最新エキスパンション『マジック:ザ・ギャザリング | アバター 伝説の少年アン』のレビューをお届けします。
それではスタート!

目次

▪️★現代マジックもここまで来た!4マナ8/8飛行相当の機体!?
▪️★「火の技」が強い!さらに《残響の力線》が大暴れするかも!
▪️★スタンダードで使える2マナ域の限界に挑戦!こんなに強くて大丈夫?
▪️★今回のレア土地は単色~2色押しのバリューランド!
▪️★その他、気になったカードたちをザックリ紹介します
▪️★終わりに


★現代マジックもここまで来た!4マナ8/8飛行相当の機体!?


最近はあまり使われてないですが《地底のスクーナー船》がギリギリぐらいですかね)、一時期は強い機体が多く、全体除去に耐性があることもありスタンダードで活躍してきました。

密輸人の回転翼機領事の旗艦、スカイソブリンエシカの戦車
大活躍した歴戦の機体たち。


機体はアーティファクトであるため《削剥》されたり《古代魔法「アルテマ」》で流されたりといった悲しみもありますが、《迷える黒魔道士、ビビ》が禁止になった=《アガサの魂の大釜》の使用頻度が下がることもあり、環境におけるアーティファクト除去の枚数は間違いなく減るでしょう。

そこで活躍が期待できるのがコレ!!

不死鳥艦隊の飛行船
ただ出すだけなら4/4飛行が1体ですが、パーマネントを生け贄にしていればターンエンドにもう1体!一気に4/4飛行×2の盤面を作ることができます。
生け贄に捧げるということは、そう「宝物トークン」が最適ですね。

魅力的な悪漢気前のいい略取者龍へと昇る者、サルカン
2マナ域をこれらのクリーチャーで統一することで、2→4のジャンプアップと《不死鳥艦隊の飛行船》の条件を両方満たすと同時に乗り手も確保!!このムーブ、美しい&強い!!!

去りし栄光、ザフール影の帯の盲信者威名のソルジャー、セフィロス
上記はラクドスカラーですが、《去りし栄光、ザフール》《影の帯の盲信者》《威名のソルジャー、セフィロス》といったカードで構成したオルゾフ・サクリファイスに入れるのもいいですね。

地上を固めつつ、《不死鳥艦隊の飛行船》で空からアタックしましょう!

★「火の技」が強い!さらに《残響の力線》が大暴れするかも!


イゼット大釜全盛期にスポットライトシリーズを制した《残響の力線》アグロ。そのピーキーさから余り人気のあるアーキタイプではありませんが、爆発力は随一であり、定期的に好成績を残しています。

そして今回のキーワード能力の1つ、「火の技」を持つクリーチャーたちは《残響の力線》デッキと相性最高です!!

火の技の学び手
2マナ1/2、果敢。これだけなら普通以下ですが、「火の技X」がこのクリーチャーをとんでもないマスト除去生物に仕上げています。

激しき乗りこなしかさ上げ自爆
《残響の力線》なし+更地からでも、3ターン目に《火の技の学び手》《激しき乗りこなし/Wild Ride》でアタックするとパワー5=5マナ。その5マナでいくつかスペル唱えるだけで20点なんて簡単に出せますね。

さらに《残響の力線》があったら?何マナ出て何点出るのかも見当が付きません!みんな大好き倍々ゲームを楽しみましょう!

火のベンダーの位に至る
同じ「火の技」カードでもこちらは《火の技の学び手》ほど派手ではありませんが、かなり堅実に働いてくれそうです。

雇われ爪闘技場の花形
プレイアブルな1マナ域が、ちゃんと「攻撃時の誘発型能力」を持っているのが良いですね。変に歪ませなくとも、しっかり探索カウンターを貯めていけそうです。
上記2枚はどちらも起動型能力があり、「火の技」のマナの使い先としても◎。

★スタンダードで使える2マナ域の限界に挑戦!こんなに強くて大丈夫?


そして取り上げない訳にはいかないでしょう。書いてあることがシンプルに強い、いわゆるタダ強カードがこちら。

アナグマモグラの仔
強い、強すぎる!!
2マナで2/2+1/1の盤面を作れる上に、マナ加速まで付いてきます。!さらには「土の技」なので、クリーチャー化した土地を破壊されても大丈夫=絶対損しない安心設計。プレイヤーを甘やかしすぎ!

ラノワールのエルフ遺伝子送粉機
今のスタンダードには《ラノワールのエルフ》《遺伝子送粉機》と2種類の1マナクリーチャーがいるので、《アナグマモグラの仔》を絡めれば2ターン目に2+2と4マナ分動くことも可能です。

ウロボロイド
「単体で2面展開する」「マナ加速により2→4を実現」という点が、シミックウロボロイドにジャストフィット。
2マナ域が従来あまり強くなかったこともあり、《アナグマモグラの仔》は間違いなくその4枚使われるでしょうし、今後ローテーションするまでずっと使われることになるでしょう。間違いなく歴代でも屈指の2マナ域です。

解き放たれた王、ブミ
《アナグマモグラの仔》のマナ加速先として使ってみたいのが《解き放たれた王、ブミ》
5マナでトータル9/8相当は《新緑の機械巨人》を思い出すサイズ。令和のマジックでも通用しそう!

★今回のレア土地は単色~2色押しのバリューランド!

アンタップインの条件が「基本地形をコントロールしていること」なので、3色以上よりも単色や2色ぐらいのデッキで使われることになりそうですね。
コントロール~ミッドレンジだと2色でも諜報土地を入れたりで基本地形が減りがちなので、アグロデッキが一番使いやすいかな。

放棄された気の寺
特に強力なのが白の《放棄された気の寺》
《ガヴォニーの居住区》がモダンで使われたこともあることを考えると、単色でこの性能はダントツです。《亭主の才能》で2倍乗せるのも楽しそう。

コーの領域
一方、残念なのは黒。ブロックできないトークンを出すのはあまり強くなく、打点が下がった《ミレックス》と考えると使用に耐えるかかなり怪しそう。スピリットシナジーやトークンシナジーをうまく活かせるか。

★その他、気になったカードたちをザックリ紹介します

空飛ぶ友だち、モモ大空の賢人
1マナ1/1飛行に大量のメリットが搭載されています。
「1マナ軽くする」能力は1アクションだと《ラノワールのエルフ》相当ですが、3マナから「2マナ+3マナ」など、複数アクションを取るときに特に真価を発揮します。《大空の賢人》を3ターン目に「疾風」でプレイしたりするのが良いのかな。

素早き救済者、アン
《空飛ぶ友だち、モモ》と相性が良く、単体でも性能が高いのが《素早き救済者、アン》。盤面にも干渉できるようになった《エイヴンの阻む者》と考えると凄い!
疑似除去としても使える=押されてる盤面でも使えたり、構え損にならないのは画期的。

アンの氷山
《払拭の光》に瞬速が付いた!!
構えたいカウンターとメインアクションの《払拭の光》系は相性が悪いことで有名でしたが、それも今日で終わりです。その時歴史が動いた。

起動型能力はほぼオマケですが、トークンを潰した後や、全体除去を探す(=追放していたクリーチャーを解放しても問題ない)ときなどに味がしそう。

司書、ワン・シー・トン
出た時は1/1のサイズ=《噴出の稲妻》など軽量除去に当たりやすいのは《ハイドロイド混成体》より弱い点ですが、能力自体は超一流。

《フェアリーの黒幕》もそうでしたが、かなり統率者戦を意識してデザインしているなという印象です。

「講義」カードをまとめてご紹介。
『ストリクスヘイヴン』の講義カードは「履修」でサーチする想定=少しマナコストに対して効果が弱めに設定されていましたが、今回は「履修」がない分、通常のカードパワーを有しておりいかにも「デッキを組んでね!」というデザインになっています。特に《積み重ねられた叡智》は条件を満たせば2マナ3ドロー!!

象徴学の教授
パイオニア以下の話になりますが、「講義」カードの選択肢が増えたことにより「履修」カードはかなり強化されました。特に《象徴学の教授》は万能サーチのついた2マナ2/1として運用できそうなので、今後活躍する場面が増えるかも。

雷逸らし
これだけは「講義」関係なく、様々なシーンで見かける可能性があるので個別に紹介。
1マナで、しかも呪文だけでなく能力も曲げれるのは次元が違う強さ。統率者戦はもちろんのこと、スタンダードやモダンなどでも使われるかもしれません。

その《保安官を撃て》、メインにプレイしなくて大丈夫?

ランとシャオ
「講義」デッキ専用の《若き群れのドラゴン》。「火の技」と起動型能力の相性も良く、速やかにゲームを終わらせてくれそうです。
《ブーメランの基礎》で自身を戻して、1ドローしつつもう1体!

月殺し、ジャオ
《スレイベンの守護者、サリア》を彷彿とさせる、超先手カード。

先攻2ターン目《月殺し、ジャオ》→返しタップイン→3T《光砕く者、テルサ》と一緒にアタック!みたいなことになると、除去も間に合わずライフも持たずで一瞬で倒れることになるでしょう。後攻で2マナ除去が打てなくなるのは凄まじいストレス。

どれぐらい使われるかは未知数ですが、ハマったときの強さは格別です。今後赤いアグロの定番になるかも?

茶屋「ジャスミンの龍」
同盟者版の《スリヴァーの巣》
「パーティ」は確定タップインの《ベースキャンプ》しかもらえなかったのに、「同盟者」は『戦乱のゼンディカー』の《同盟者の宿営地》に続き、今回もアンタップインランド。贔屓かよ。パーティに謝ってください。

カメアヒル
今回の可愛い枠。親子で可愛い。現実にもギリギリいそうですよね。

★終わりに


ということでお届けしました『マジック:ザ・ギャザリング | アバター 伝説の少年アン』レビュー。

『スパイダーマン』はスタンダード的には収穫が少ないエキスパンションでしたが、今回の『アバター』はデッキの核になりそうなカードが多く、また禁止改定の影響もあり、かなりインパクトのあるエキスパンションに見えました。

12月開催の世界選手権は『アバター』入りのスタンダードで競われるので、めちゃくちゃ楽しみです!早く色々なカードを試したい!

不死鳥艦隊の飛行船火の技の学び手アナグマモグラの仔
今回の僕のオススメはこの3枚。
強力な2マナ域の2枚は言わずもがな。《不死鳥艦隊の飛行船》はそのインパクトに惚れました。8隻並べて全艦アタックするぞ!!!!

それでは今回はここまで。また次回の記事でお会いしましょう!

おまけ

アーリーアクセスにて、実績解除!



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