6月27日より行われている「Pokemon Japan National Online2020(PJNO)」。
28日には、DAY1を突破した上位16名によるDAY2トーナメントが開催されています。
DAY1の記事では、参加選手全体の分布と注目デッキをご紹介しました。今回の記事では、その中からどんなデッキがDAY2に進出したのか? 他の勝ち進んだデッキとの相性は? などをお伝えしていきます。
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■DAY2進出デッキ
上位16位に入りDAY2進出を決めたデッキタイプは上記の通り。
これをDAY1時点のデッキ進出と比較しながら見てみます。
まず目に付くのは、圧倒的な「LO系統」の割合の高さ。
「マグカルゴLOが」2名、「チラチーノLO」が2名、加えて「カイリューLO」が1名と、合計5名がDAY2進出を決めています。
「LO系統」の使用者数は合計16人だったので、その中から約1/3の選手がDAY2に進んだことになります。この進出率を見ると、本大会において「LO系統」がいわゆる“勝ち組デッキ”だったと言えるでしょう。
それ以外では、「小ズガドーン」の使用率がそこまで高くなかったのにも関わらず、2名がDAY2に進出している点が目に付きます。DAY1の環境では非常に良い立ち位置をキープできていたようです。
その他のデッキについては、唯一進出デッキの中で存在感を出している「ドクケイルフリージオ」以外は、概ね使用率に見合った進出率となっています。
DAY1で使用率2位だった「ザシアン系統」は一気に数を減らし1名のみ。デッキを選択した選手は多かったものの、厳しい戦いを強いられたようです。
■「マグカルゴLO」「チラチーノLO」
ガルシア選手 マグカルゴLO
佐久間選手 マグカルゴLO
774選手 チラチーノLO
しろあん選手 チラチーノLO
tanebo選手 カイリューLO
「LO」系統のデッキに対抗するためには、逆に相手に先に妨害をしかけて盤面を作らせないようにしたり、一気に相手のポケモンを複数きぜつさせて隙を作り出したり、特殊な戦法を取る必要があります。
それができるか否かは、デッキタイプや構築の段階で決まってしまう部分です。本大会のデッキ分布をみたところ、それが可能なデッキは少なかったように思えます。
それが影響して、多くの「LO系統」のデッキがDAY2まで駒を進めることができました。
DAY2でも「ムゲンダイナVMAX」「小ズガドーン」といった、一度盤面を作ってしまえば危な気なく勝てる相手が複数みられます。16人中5人という数の多さもあり、DAY2進出の時点で優勝候補筆頭のデッキタイプと言えるでしょう。
■「ムゲンダイナVMAX」
きゃす選手 ムゲンダイナVMAX
シハツ選手 ムゲンダイナVMAX
しゅんすけ25選手 ムゲンダイナVMAX
DAY1の最大勢力だった「ムゲンダイナVMAX」は3名がDAY2に進出。元々の母数が40名と多かった部分も影響していますが、しっかりと複数名がDAY2に進出していることから、それだけ勝ち進めるポテンシャルを持っているデッキということが証明されました。
しかし、DAY2が「ムゲンダイナVMAX」一色にならなかった点を考慮すると、やはり勝ち辛いデッキは存在しており、それをDAY1で踏んでしまった選手は敗退してしまったことが予想できます。
他に勝ち上がっているデッキを見ると、正攻法で戦ってくれない「LO系統」や、サイドレースでどうしても不利になってしまう「小ズガドーン」といった、簡単には勝たせてくれないデッキも多いです。
デッキスペックも問題なく、最大シェアではあったものの、その注目度の高さ故に難しい立場になってしまったデッキと言えるでしょう。
■クワガノンV、ドクケイルフリージオ
masa選手 クワガノンV
ヤスノリ選手 クワガノンV
メガりょう選手 ドクケイルフリージオ
使用率が比較的高めだった「クワガノンV」は2名がDAY2に進出。また、使用ポケモンは異なりますが、似た戦法で戦う「ドクケイルフリージオ」も1名が進出しています。
特に《ドクケイル》を使ったロック戦法のデッキは大会全体でも2名しかおらず、まったく注目されていなかったデッキの1つ。まさに今大会の大穴であり、ダークホース的な立ち位置でした。 「クワガノンV」と「ドクケイルフリージオ」も戦法自体は大きく変わらず、早い段階で“パラライズボルト”“カチカチロック”で相手のグッズの使用を制限します。
「クワガノンV」の戦い方は一般的に知られているものですが、「ドクケイルフリージオ」が実際にロックを決めて勝利している様子を見たことがある人は少ないはず。気になる方は、配信のアーカイブをチェックしてみてはいかがでしょうか?
■小ズガドーン
サカキ選手 小ズガドーン
ひとでなし選手 小ズガドーン
DAY1の使用者数は10名でしたが、そのうち2名がDAY2進出を決めており、こちらも進出率を見ると、環境的なポジションが良かったデッキと言えます。
その理由は、やはり優位に戦える「ムゲンダイナVMAX」が最大勢力だったこと。今回の大会でも、多くの《ムゲンダイナVMAX》が“ひのたまサーカス”に葬られてきたのではないでしょうか。 しかし、ここまで順調に駒を進めた「小ズガドーン」も、DAY2に進出したデッキタイプを見ると戦いたくない相手が増えてきたように見えます。
特に、グッズロックをしかけてくる「クワガノンV」と「ドクケイルフリージオ」に対しては、手札に炎エネルギーを供給する手段が無くなってしまうため、かなり苦しい戦いを強いられることが予想されます。
「小ズガドーン」を使ってDAY2に進出した両名とも、その弱点を補うためか《ザシアンV》が採用されており、この1枚のドローソースがどの程度不利マッチで活きるのか気になるところです。 ■ルカメタザシアン
nanaki選手 ルカメタザシアン
DAY1で「ザシアン系統」という括りでは使用率2位だったデッキタイプですが、DAY2までたどり着いたのは「ルカメタザシアン」を使った1人のみ。さらに、同系統のデッキの中で最も数が多かった「三神ザシアン」は1名もDAY2に進出できませんでした。
「三神ザシアン」よりも「ルカメタザシアン」の優れている点は、《ルカリオ&メルメタルGX》の“フルメタルウォールGX”でダメージをカットできる点。 特に“パラライズボルト”“カチカチロック”に対しては「グッズロックをしているけどダメージが入らないから何も起きていない」という状況を作り出せます。《ドクケイル》は状態異常によるダメージが期待できますが、それができない《クワガノンV》でこのデッキを崩すのは難しいでしょう。 DAY2に進出した構築では、さらに《ザマゼンタV》も採用されており、従来よりも防御面を意識した構築となっている様子。デッキ破壊要員の《アイアント》も採用されており、攻めるだけでなく守りを固め続けてLOで勝利することも視野に入れています。 ■マルヤクデVMAX
テラダ選手 マルヤクデVMAX
本大会では、使用した15人のうち1名がDAY2に進出しました。
本大会の環境で言えば、このデッキの優れている点は“グッズに依存していない”というところ。ドローとエネルギー加速がサポートの《溶接工》1枚で完結しているので、《クワガノンV》にグッズロックをされようとも普段と変わらない動きができます。 また、エネルギーを自身の技で供給する“キョダイヒャッカ”もあり、エネルギー破壊に対しても強い点もポイント。
スタジアム枠に《ワンダーラビリンス◇》を採用しており、少ないエネルギーで動くことを全体にしたデッキに対して一矢報いられる構築になっている点にも注目です。 ■ピカゼク
とと選手 ピカゼク
まだまだ環境に残り続けている息の長い「ピカゼク」。使用していた選手15人に対して1人がDAY2進出しています。
数々のサポートカードにより2ターン目付近の爆発力が凄まじいこのデッキ。新カードが続々と登場してきても、その最強の動きを返せるデッキは未だに少ないままです。
DAY2においては、勝ち進んだデッキに「LO系統」が複数いる点に注目したいです。「ピカゼク」がどこかのタイミングで6エネルギーの“タッグボルトGX”を撃つことができれば、相手のシステムポケモンを一気に2匹きぜつさせて状況を好転させられます。
■最後に
2日間に渡って開催した「PJNO」もクライマックス。どのデッキ、どの選手が今シーズン最後の王者に輝くのか? ぜひご注目ください。
なお、ラッシュメディアでは、後日トップ16の選手へのインタビューを掲載予定です。そちらもお楽しみに!