どうも皆さんこんにちは。シーアーチャーです。
今年も
遊戯王の世界大会(WorldChampionShip)の季節がやってきました。
遊戯王の世界大会は
どの部門も世界大会専用の特殊レギュレーションで行います。
例えば、DCGは基本ルールが1デッキのBO1で試合を行うのですが、
デュエルリンクスはBO5の5デッキ制、マスターデュエルは3人チーム戦でBO9の1人2デッキ制になります。
OCGはDCGと違って基本的なルールは同じなのですが、リミットレギュレーションが大きく変わります。OCGのリミットレギュレーションとTCG(英語圏)のリミットレギュレーションを厳しい方で合体させたリストが世界大会のリミットレギュレーションになります。
なので、TCGでは無制限の
《クシャトリラ・フェンリル》は日本で禁止カードなので使えませんし、日本ではみんなが当たり前のように採用している
《増殖するG》はTCGでは禁止カードなので使えません。
そのため、世界大会の配信を見ると
「あれ?なんか環境おかしくない?」となりがちです。
今回は、世界大会の観戦を楽しむために、世界大会の環境についての考察をしていきたいと思います。
日本でも世界大会当日に
「セレブレーションイベント」という世界大会と同じ形式の大会が開催されますので、セレブレーションイベントに参加される方の参考になれば幸いです。
目次
▪️世界大会リミットレギュレーション
▪️環境考察
▪️注目デッキ
▪️サンプルデッキ:ヤミー
▪️終わりに
世界大会リミットレギュレーション
「DUELIST ADVANCE」までに販売されたカードが使用可能です。
◆Yu-Gi-Oh! WORLD CHAMPIONSHIP 2025 Forbidden & Limited Card List(引用:遊戯王公式)現行の日本のリミットレギュレーションと大きく違う点は、
・《増殖するG》が禁止
・汎用性の高い展開カードや制圧効果持ちのモンスターがかなり規制されている
以上の2点でしょう。
TCG環境の
《増殖するG》は、かなり昔から禁止カードに指定されていますので馴染みのある方も多いと思いますが、
汎用性の高い展開カードや制圧効果を持ったモンスターが大量に規制されているのは驚く方が多いと思います。
OCGは
《増殖するG》がある前提でカードがデザインされている為、それなりに派手な効果を持ったカードが許されていますが、
TCGは《増殖するG》が無い分パワーの高い汎用カードがあると後攻側が逆転するのは非常に難しいです。
その影響で、TCGのパワー感で許されないカードは事前、もしくは実装直後に規制される傾向にあります。《召命の神弓アポロウーサ》が海外で先に規制されたのは記憶に新しいと思いますが、その規制もこういった背景が大きいのでしょう。
しかし、汎用カードに頼らずとも、それなりの制圧盤面が作れるデッキは《増殖するG》が無いのはむしろ好都合です。OCG環境でTier1として君臨している
【ヤミー】は今回規制されている汎用カードに頼らずとも強力な制圧盤面を作ることが可能です。
その上
《増殖するG》が非常に重いデッキになりますので、世界大会のリミットレギュレーションに非常にマッチしていると思います。
また、展開系テーマでありながら【ヤミー】に先攻展開を捲られづらい
【月光】なども今回の環境では強いんじゃないかと予想しています。
逆に、《増殖するG》と相性が良く、相手に使われても回避しやすい【K9VS】や【ドラゴンテイル】は今回の環境では向かい風のように感じました。【K9VS】はVSモンスターの見せる用のコストとして使える強力な手札誘発が減ってしまっているので後攻に課題を感じている点と、【ヤミー】が流行しそうなのでK9ギミックをうまく活用できない可能性があるのは厳しそうに感じます。
【ドラゴンテイル】は
《増殖するG》を
《星辰爪竜アルザリオン》で使いまわす戦術が使えない為、強力な勝ち筋が減ってしまっている点と、マギストスギミックが使用できないので先攻のパワーに課題を感じる印象です。
とは言っても、
どちらのデッキもやってることは強いので、【ヤミー】に対してのメタをしっかりすれば全然可能性はあるんじゃないかと感じます。
環境考察
リミットレギュレーションの感想を元に世界大会環境のTier表を作ってきました。序列が変わっただけで、日本選手権の環境と大きくは変わらなそうな印象です。
【M∀LICE】や【オノマトライゼオル】も
《増殖するG》が重いデッキなので今回のレギュレーションでは悪く無さそうな雰囲気はしますが、【M∀LICE】は
《リンク・デコーダー》の禁止、
《M∀LICE<P>WhiteRabbit》や
《M∀LICE IN UNDERGRAND》の準制限で出力や安定感に不安が残りますし、【オノマトライゼオル】は
《アイス・ライゼオル》の規制と【ヤミー】から打たれる
《聖王の粉砕》がかなりキツイので、
どちらのデッキも立ち位置は良さそうではないなと思いました。
世界大会環境では【ヤミー】に対して強い手札誘発が少ないので、
返し札を採用する方が効果的に感じます。
先攻でも機能しやすく、効く対面の多い《禁じられた一滴》は個人的に評価が高いです。世界大会やセレブレーションイベントで流行る可能性は高いと思います。
今年の世界大会は日本の環境に近そうなので、日本代表選手はかなり戦いやすいかも知れませんね。
注目デッキ
順当に考えるなら【ヤミー】で、逆張りするなら【月光】です。自分が出場するとしたら【ヤミー】を使いそうですが、返し札が流行りそうな環境ならば
《月光舞獅子神姫》の完全体制で返し札を無力化できる【月光】はかなり強そうに見えます。
また、今回Tierリストには入れてませんが、K9を採用した【クリストロン】や【サイバー・ドラゴン】のようなデッキも制圧力が非常に高いため、
《増殖するG》の無い環境ならかなり有りに感じます。
遊戯王の世界大会は、独自のレギュレーションが故に誰も予想もできないようなデッキが活躍する可能性があるのは面白いところですよね。サンプルデッキ:ヤミー
試しに、世界大会の環境を想定して【ヤミー】を組んでみました。
セレブレーションイベントのデッキでお悩みの方は参考にどうぞ。
マスターデュエルから紙の遊戯王を触ってみようと思っている方には、ランク戦で活躍している【ライゼオル】や【M∀LICE】も普通に強いので、組んで出てみるのも有りだと思います。
終わりに
WCS2025の環境考察は以上となります。今年もどんなデッキが活躍するのか非常に楽しみですね。
世界大会当日は、
自分のチャンネルで同時視聴配信をやりますので、興味のある方はぜひ見に来てください。
お読みいただきありがとうございました。