さて、禁止改定後のスタンダード新環境。
最もデッキビルダーの腕が問われる時期です!
先週の記事では、
何も禁止されなかったディミーアからスタートしそうと書きました。
環境がどう変化しているか、オンラインの大会結果から追っていきます!
目次
▪️参考情報
▪️イゼットビビ
▪️イゼット大釜
▪️赤単アグロ
▪️その他のデッキ
▪️おわりに
参考情報
Standard Challenge 32(2025/7/4)
Standard Challenge 32(2025/7/5)先週末のスタンダードチャレンジの結果を参考にしています。
先週の禁止改定後についての記事はコチラ
イゼットビビ
新環境の大会を優勝していたのが、この
イゼットビビ。
禁止前のイゼット果敢から
《コーリ鋼の短刀》を抜いて、より
《迷える黒魔道士、ビビ》を中心した構成です。
《手練》《選択》のキャントリップで、手札を減らずに
《「占星術師」の天球儀》《迷える黒魔道士、ビビ》のサイズを上げながら攻撃していきます。
《轟く機知、ラル》はイゼット果敢だった頃から長期戦向けのサイドボード候補でしたが、禁止改定で環境が低速化したことによりメインでも強くなりました。
《手練》《選択》で忠誠度が上がるので守りやすく、「+1」で盤面作り、「-3」でアドバンテージ獲得、「-10」すれば勝ちです。
メイン2枚でも良さそう。1枚挿しのカード選択も面白く、
《魔法無効化「シェル」》はビビを守りやすく、
《アガサの魂の大釜》は除去されたビビの能力を味方に付与と、
ビビを最大限活用できるような構成になっています。《嵐追いの才能》のレベルアップから
《食糧補充》を回収する動きは、ミッドレンジ対決で無類の強さ。
この2枚とビビがある限りイゼットは環境に残り続けるでしょう。《咆哮する焼炉+蒸気サウナ》は、手札を保持できていればタフネス4や5のクリーチャーも除去出来ます。長期戦になったときに
《蒸気サウナ》も強く、使いやすい除去です。
《今のうちに出よう》は打ち消し呪文として及第点の性能で、禁止改定によりクリーチャー中心のデッキが増えたので使いやすくなりました。自分の
《嵐追いの才能》《咆哮する焼炉+蒸気サウナ》を回収してトークン生成や除去として使い直す事も出来ます。
《コーリ鋼の短刀》《巨怪の怒り》は禁止になったものの、デッキとしては十分通用するので今後もイゼットは活躍していきそうです。イゼット大釜
《逸失への恐怖》《氷河の龍狩り》など、手札から捨ててドローするカードと組み合わせて
《ヴォルダーレンの興奮探し》《迷える黒魔道士、ビビ》を墓地に送り、
《アガサの魂の大釜》で追放する事で起動型能力を付与するデッキです。
2ターン目に
《逸失への恐怖》から
《迷える黒魔道士、ビビ》を捨てて、3ターン目に
《アガサの魂の大釜》で追放すると3マナ生み出せます!ここに1ターン目
《略奪するアオザメ》が加われば、アオザメもマナを出せるので3ターン目に5マナ出て、
回った時は凄まじい展開を見せます。もちろんコンボ一辺倒ではなく、どれも単体で機能する性能なので、
普通に攻撃や妨害しながら勝つこともできるデッキです。
《略奪するアオザメ》は+1/+1カウンターが乗る能力なので
《アガサの魂の大釜》と相性が良く、引いて捨てる効果と組み合わせてどんどんサイズアップして行きます。
《光砕く者、テルサ》も引いて捨てるのがデッキ全体と相性が良く、墓地7枚の能力も達成しやすい。
サブプランとして強力なのが
《プロフトの映像記憶》で、引いて捨てる能力が多いデッキなので+3/+3や+4/+4も狙えます。カウンターが乗る能力なのが
《アガサの魂の大釜》との噛み合いも良く素晴らしい。
デッキ名こそ大釜ですが、半分くらいのゲームは《プロフトの映像記憶》で殴り勝ちます。ビビと大釜が揃うと大量マナが出るので、そこからデッキを回して行くのが
《冬夜の物語》。墓地からもプレイできるのでリソース供給源になり、特に長期戦で役立ちます。
イゼット大釜は強いですが、
かなりプレイ難度が高いデッキなので、デッキの動きを理解していないと「わからん殺し」されやすいです。
一度回して動きを覚えておくことをおすすめします。赤単アグロ
《心火の英雄》《巨怪の怒り》というデッキの2大看板を失った赤単ですが、
新しくなって3位に入賞していました。
ハツカネズミはもはや
《熾火心の挑戦者》だけの採用で、クリーチャーは
ダメージ効率重視で速攻持ちが優先。
《グリスレンチのゴブリン》は1マナパワー2で採用。後半はドローにもつながる能力。
《ヴィーアシーノの紅蓮術師》は、実はファウンデーションに再録しており、過去の赤単での実績もあるクリーチャーです。
《叫ぶ宿敵》は歴代の赤単の中でもトップレベルの性能なので4枚確定として、追加の速攻として
《光砕く者、テルサ》も採用されています。
火力呪文。軽くてキッカーで後半も強い
《噴出の稲妻》は4枚確定として、他の火力はどれも一長一短なので枚数が散らされています。
《稲妻の一撃》は本体にも撃てるのが長所ですが倒せるクリーチャーの範囲が3まで、なので4点除去や5点除去も併用。
自分の
《叫ぶ宿敵》に5点火力を撃って勝つパターンも多いので、
《双つ口の嵐孵り》《魔女跡追いの激情》も欲しい所。
《ウラブラスクの溶鉱炉》は久々に見ましたが、ディミーアミッドレンジのようにアーティファクトを触れない相手には良く効きます。
環境の低速化により再び採用されていきそう。その他のデッキ
・ボロス召集・ディミーアミッドレンジ・エスパーバウンス禁止改定による環境の変化によりボロス召集が戻って来たのは面白いですね。ボロス召集は単体除去に強く、ディミーアミッドレンジのようにタフネスの低いクリーチャー相手には特に有利にゲームを運べます。
ディミーアは同系を見据えて瞬速や
《フェイ花のいたずら》などを多めにしていますが、これだと復活してきたボロス召集や赤単に弱くなるので、メイン
《分派の説教者》の方が良さそう。
メタゲームが回って来ています。エスパーピクシーも入賞していましたが、やはり
《望み無き悪夢》《この町は狭すぎる》の禁止が手痛く、
《嵐追いの才能》を引かなかったときに
《養育するピクシー》《陽光真珠の麒麟》の性能がブレそうなのが懸念です。
おわりに
《コーリ鋼の短刀》は禁止されたもののイゼットビビはデッキの根幹が強く、今後も《嵐追いの才能》《食糧補充》と一緒によく見る事になるでしょう。イゼット大釜でも
《迷える黒魔道士、ビビ》は4枚使われており、そろそろ値段も落ち着いてきたので
4枚揃えておくと良さそうです。それではまた。