皆さんこんにちは。Rush Prosの井川です。
先週末に開催された
「チャンピオンズカップファイナル シーズン4サイクル3」。
幸運なことにトップ4入賞&プロツアーの権利を獲得しました!今回の記事では、
その調整過程と簡易レポートをお届けしたいと思います。
目次
▪️★調整メンバーについて
▪️★スタンダードの環境について
▪️◎イゼット果敢
▪️★使ったリストの紹介と簡易レポート
▪️・本戦の結果
▪️■終わりに
★調整メンバーについて
今回は普段一緒にマジックを遊んでるサーバー、
「常勝集団MSD」で調整。こちらの7名+僕の計8名がCCFに参加するメンバーでした。
また上記以外でも、PT帰りの市川くんがふらっと遊びに来たりと、まぁ要するにいつも通りワチャワチャと楽しくやってました。GWで時間があったので、集中して練習できたのが良かったですね。
★スタンダードの環境について
プロツアー『ストリクスヘイヴンの秘密』直後の大会ということで、まずは上位デッキを触るところからスタート。
◎セレズニア上陸
ネイサン・ストイア/Nathan Steuer - 「セレズニア上陸」
プロツアーを1・2フィニッシュした、前週のベストデッキ。《浸食作用》がデッキとの相性抜群で、ただの軽量除去ではなく、自身の「土の技」にプレイすることにより2回上陸を誘発させたりと、強さとトリッキーさを兼ね備えたデッキとなっています。イゼット系のデッキ(果敢・講義・スペレメンタル)がすべて墓地を活用していることもあり、
《安らかなる眠り》も白のバリューです。
ただし、個人的な感触は極めて微妙。緑単上陸と異なり
《氷耕しの探検家》が少ない=上陸回数の担保や
《バーシンセー》へのアクセスが乏しく、
《若木の生育場》がなくなっているため長期戦に弱くなっています。
そのため、一旦捌かれるとすぐにリソース不足に陥りやすく、サイド後に
《安らかなる眠り》をサイドインして
《氷耕しの探検家》をサイドアウトするときはそれが顕著になりました。
◎イゼット果敢
PTトップ8には不在でしたが、デッキ自体は強く、上位入賞者も多かった
イゼット果敢。
このデッキの問題点は、構成によりマッチアップの相性差が変わるため、
かなり精度高くメタを読む必要がある&当たる必要があることです。
プロツアー『ストリクスヘイヴンの秘密』ではイゼット系を意識した結果、
《渦泥の蟹》《彩嵐の雄馬》を増やす→上陸に弱くなり相性差が逆転、という分かりやすいものでした。
上陸を意識して
《神出鬼没のカワウソ》を増やせば?その分軽い火力に弱くなるので、イゼット系には弱くなります。
どこを意識して、どう構築するか。マッチアップに左右されすぎて正解がない=裏目やすいので、個人的にはあまり惹かれませんでした。
◎セレズニアウロボロイド
マット・ナス/Matt Nass - 「セレズニア・ウロボロイド」
火力で捌かれやすい
《蜘蛛の顕現》《自然の律動》パッケージをサイドに落とし、メインから
《鋭い目の管理者》《大空の賢人》でイゼット系を意識した新型の
《アナグマモグラの仔》デッキ。
イゼットに《鋭い目の管理者》《大空の賢人》で勝ち、上陸には《ウロボロイド》で勝てる!...のですが、そううまくいかないのがマジック。
上陸相手に仕事をしない
《脚当ての補充兵》《大空の賢人》を引き、イゼット相手には重いところが嵩張って負ける、といったチグハグなゲームが多発。そもそもマナクリーチャーの枚数自体も昔より少なめになっているので、
《大空の賢人》も思ったよりコピーできません。
もちろんサイドボード後にアジャストできるので勝率は多少改善されるのですが、メインの勝率が安定しないなと思い断念。
◎イゼットスペレメンタル
マックス・コミノフスキ/Maxx Kominowski - 「イゼット・スペレメンタル」
前回のプロツアー『ローウィンの昏明』でバント律動のメタデッキとして台頭した
イゼットスペレメンタル。
新セットで
《プリズマリの魔除け》《没頭》、そしてこのリストには入っていませんが
《傷残す批評》といったカードが加入し安定感が増したのがGood。前環境で使っていた
《愛着を捨てる》から比べると雲泥の差です。
「軽減されない」はほぼ意味ないですが、単純に1マナ3点ソーサリー=
《絞殺》としてでも十分優秀な
《すべきでない悪ふざけ》。フェッチ後の
《サッズのヒナチョコボ》、
《鋭い目の管理者》や
《勝利の楽士》など即座に倒す必要があるタフネス3クリーチャーは環境にそこそこいるので、そいつらをテンポ良く倒せるカードは貴重です。
動きが安定した=相性が良いデッキに取りこぼさなくなったのがとにかく嬉しい。苦手なコントロールはメタ上に少なく、果敢と上陸には相性が良いと感じる上に、チーム内でもスペレメンタルの評判が良かったため、上記デッキを最低限使った後、
早い段階でスペレメンタルにロック。色々なリストを回しつつ細部を考えていきました。
かなり不利な盤面からでも無理やり捲れるので、スタンダードとしてはアンフェアなデッキだと感じたのも、使用した理由の一つです。
練習中の僕の口癖は「このデッキはリビングエンド!」。★使ったリストの紹介と簡易レポート
最終的に使ったのは以下のリスト。
デッキリスト
今回チーム内でスペレメンタルは
平山・宇都宮・河野・熊谷・井川の5名が選択したのですが、基本的なバランスは平山君が提案したものがベースとなっています。ただし、各自の好みも当然あるため完全一致はせず、少しずつ違うリストになりました。(熊谷のみ平山と75枚同じ)
この2種類は最大枚数を採用。サイドボード後に減らすことはありますが、メインはとにかく墓地を肥やして「
《かまどの精》《渦泥の蟹》+
《刻み群れ》」を揃えに行くのが最も強力かつ確実なので、一直線に行きましょう。
逆に、アドバンテージカードである《没頭》と《冬夜の物語》は最終的にどちらも不採用になりました。果敢や上陸、ウロボロイドにはメインは自分のプランを押し付ければ勝てるため、
手札の「量」は基本的に問題になりません。そのため、
《プリズマリの魔除け》《傷残す批評》を最大枚数採用して、
「質」と「速さ」を優先しました。
《没頭》と
《冬夜の物語》はどちらも墓地対策に弱いため、サイドボード後に安定した運用ができないのもマイナス点です。
同じサイズ・同じ速度で戦うミラーマッチだけは
《没頭》《冬夜の物語》が強く使えるマッチアップです。ただしそれらが入っている=
《プリズマリの魔除け》や
《傷残す批評》が減っていることが多く、テンポよく墓地を肥やせない=エレメンタル軍団を展開できないパターンもあるので、相手だけ
《没頭》《冬夜の物語》があったとしても、思ったよりは苦になりませんでした。
サイドボード後はこの2種がカギとなります。《再点火、アシュリング》は最も柔軟です。
《安らかなる眠り》のような墓地対策の上からでも、マナ加速のおかげで各種エレメンタルを通常プレイできるようになるだけでなく、そのルーティング能力で嵩張ったカードたちを入れ替えてくれます。
後述する
《観念の名誉教授》とも相性が良く、
多くの試合で相手の対策を無視して、《再点火、アシュリング》→《観念の名誉教授》で対戦相手を粉砕しました。《猛嵐のタイタン》は上陸やウロボロイドなど、
《刻み群れ》を出したいマッチアップで重宝します。
《安らかなる眠り》を無視しつつ、3T
《猛嵐のタイタン》→
《刻み群れ》と繋ぐことができる、
唯一無二のクリーチャーです。
また、4/4というサイズが単純に優秀ですので、果敢やコントロール相手に入れてもそれなりに活躍します。
正直ナメてました。めちゃくちゃ強かったです。墓地対策を無視して=軸をずらして出せる大型フライヤーとして、またリソース源として、獅子奮迅の活躍を見せてくれました。
《再点火、アシュリング》と
《猛嵐のタイタン》、そしてこの
《観念の名誉教授》のおかげで、
スペレメンタルの一般的なイメージ=「墓地対策に弱い」を完全に克服することができたと思っています。
メインに
《没頭》《冬夜の物語》を採用していない分、サイドボード後は消耗戦を見据えてアドバンテージカードが欲しくなります。
そこで採用したのがこの2種2枚。提案者の平山君は
《食糧補充》2枚派でしたが、個人的にプレイに幅を持たせたかったのと、デッキ的に
《星間航路の助言》の「2マナでも打てる」「構え合いに強い」点を高く評価していたので1:1にしました。どちらが良いというよりは好みの範疇ですね。
自我を出した1枚。チーム内で採用したのは僕だけでした。ミラーマッチで差が出るカードだと考えており、
実際CCF本戦でも大活躍。幸運なことに良く引いたこともあり、多くのゲームで相手の
《今のうちに出よう》を腐らせて勝つことができました。
サイドインの際は、コントロール相手は土地を伸ばしたいので純増でOK。ミラーマッチでは最序盤の赤が不要なので
《マルチバースへの通り道》をサイドアウトしましょう。
普通のリストではミラーマッチや講義用に2-3枚程度採用されている墓地対策ですが、
大胆にも全部カット。《除霊用掃除機》は1T~3Tぐらいまでに設置しないとほぼ意味がなく、2枚入れたとしてもその確率は
33%程度しかないので却下。
《魂標ランタン》も手札を減らして1ターン稼ぐだけで、すぐ復旧されるので貴重なサイドボード枠を割く価値がないという判断です。
・本戦の結果
Day1
R1 4cコントロール ○○
R2 イゼットスペレメンタル ×◯◯
R3 イゼットスペレメンタル ◯◯
R4 イゼットスペレメンタル ◯◯(トスしてもらいました)
R5 セレズニア上陸 ××
R6 イゼット果敢 ××
R7 イゼット果敢 ◯◯
R8 セレズニア上陸 ◯◯
R9 イゼットスペレメンタル ◯×◯
初日は7-2。R4では、森山君がトスをしてくれました。感謝です。
その後連敗し意気消沈するも、気分転換
(コンビニでのドカ食い)が功を奏したのか、2敗で踏みとどまることに成功!
Day2
R10 イゼット果敢 ◯◯
R11 セレズニア上陸 ◯◯
R12 イゼット果敢 ◯×◯
R13 ジェスカイコントロール ID
2日目は3-0からIDでトップ8!!マッチアップ運が良く、想定していたマッチアップの連戦で助かりました。ミラーマッチに全勝なのはツイてただけです。
ところどころで細かいミスはあったものの、全体的に集中して臨めていたと思います。
QF イゼットスペレメンタル ×◯◯
SF 4cコントロール ××
準決勝でワーストマッチアップである4cコントロールに完敗。
世界選手権の権利獲得とはなりませんでしたが、
目標としていたプロツアーの権利を獲得できました!!!総括
今回出場したMSDメンバーは
井川 10-2-1 権利獲得
齋藤 10-3 権利獲得
宇都宮 10-3 権利獲得
平山 9-4 権利獲得と、
出場した8人中4人が権利獲得という快挙!まさにチームでの勝利と言えるでしょう。嬉しい!!
今回の一番の勝因は、
「スペレメンタルは《安らかなる眠り》《除霊用掃除機》出されてもノーダメ!」と練習最序盤から豪語していた平山君の慧眼だと思っています。
チーム内練習でも、セレズニア上陸には
《安らかなる眠り》を置かれても無視して勝つケースが多発。これにより上陸・果敢・ウロボロイドの3種に有利だと実感できたので、今回は自信を持ってスペレメンタルを選択できました。
実際、CCF本戦では《安らかなる眠り》《除霊用掃除機》を置かれたゲームは全て勝ちました。相手はリソースとテンポを失っているので、その分盤面を捌きつつ伸ばせばいいだけですからね。
今回僕自身はコントロールを使わなかった/練習もしなかったので、想像以上にコントロールの使用者数が多く、最終的に上位を独占したのはビックリしました。
「果敢・上陸」を倒した「スペレメンタル・ウロボロイド・モモ」に強い「コントロール」。キレイにメタが回っていてるのが凄いですね。これだからマジックは面白い!
■終わりに
2月の敗北により最前線から脱落し、次にプロツアーに出られるのはいつになるやらと思ってはいましたが、思ったよりも早くカムバックできて嬉しいです。
お会いした方やSNS上で、本当にたくさんの方からお祝いの言葉をいただきました。
数が多く返信ができなかったので、この場を借りて改めてお礼を言わせてください。
皆さんいつもありがとうございます!次は7月のプロツアー・アムステルダム。『マーベル スーパー・ヒーローズ』発売から時間があるプロツアーとなるので、モダンもドラフトも十分に準備して臨んでいきたいと思います。引き続き応援よろしくお願いします!!
それでは今回の記事はここまで。また次回の記事でお会いしましょう!