
今回は、2025年2月15日(土)と16日(日)の2日間にかけて行われた『チャンピオンズリーグ2025 福岡(以下CL福岡2025)』マスターリーグのレポートとなります。
使用した構築に当日の環境考察、対戦レポートとボリュームある内容となってますのでぜひ最後までご覧ください。

ポケモンカードゲーム チャンピオンズリーグ2025 福岡
「CL福岡2025」は、5000人が参加する超大型の公式大会です。
2.CL大阪2025で本戦①で10勝以上の成績を残す(Day2進出10勝5敗以上)
3.「ポケモンカードゲーム 7連勝チャレンジ」(CL大阪2025Day2に開催)で7連勝する
非常にハイレベルな国内大会だったのではないでしょうか。
Fレギュレーションのカードがレギュレーション変更により使用できなくなったことによって環境が大きく変化。
もともと環境に存在した【ルギア】【サーナイト】といったデッキが居なくなり、ある程度のパワーを保った【タケルライコ】と【ドラパルト】が環境で大暴れすると予想していました。
拡張パック「バトルパートナーズ」発売(1月24日)から、「CL福岡2025」(2月15日)までの流れは以下の通り。
このデッキはほとんどのデッキに対して有利であり、1月24日(金)に行われたシティリーグ全3会場で優勝を果たしました。
【オーダイル】は、以前の【カビゴンLO】のように縛って勝つプランや《アリゲイツ》のワザ「ぎゃくふんしゃ」で《ミミッキュ》を押し付けるプランがあり、デッキとしての完成度が高く、市民権を獲得しました。 序盤にワザ「ひらめきチャレンジ」で《キュレム》のワザ「トライフロスト」を決めるとどのデッキにも勝てるため、当たると嫌なデッキとして環境に居続けることになります。 毎週新しいデッキが出てきましたが、結局は【ドラパルト】と【タケルライコ】の2TOPに落ち着きました。
デッキパワーがあまりにも高いこのデッキたちに勝てるかどうかが、「CL福岡2025」のカギであったと思ってます。

Tier3:【テラスタルバレット】、【オーダイル】、【Nのゾロアーク】
全15回戦のうち、【タケルライコ】か【ドラパルト】を合計5回は踏むと考えていました。
これらに明確に回答がないデッキは持ち込めないと判断します。
今回の使用候補は【ドラパルト】と【テラスタルバレット】の2デッキで、最終的には【テラスタルバレット】を使用することになります。
【ドラパルト】はゲームの再現性に少し不安が残り、直前の環境を見た際に明らかに立ち位置も良くなさそうでした。
直前に【テラスタルバレット】が話題に挙がったうえ、【サーフゴー】【Nのゾロアーク】に決して有利とはいえず、ミラーマッチも手札次第では相手の「むずむずかふん」で簡単に落としてしまいます。
自分は「PJCS2025」の参加権を持っていなかったので、今回の目標は最低でも12勝3敗、上振れてTOP4入り。
練度なども込みで15回戦を戦い抜くのは難しいと考え、【ドラパルト】は見送ることにしました。
結果として、【ドラパルト】は母数の割にはTOP32入賞が少なかったので、この選択は正しかったと思います。
しかし、2月11日(火・祝)のかつたCSに参加するまでは《アンフェアスタンプ》を採用した【ドラパルト】を軸に練習をしていたので、急なデッキ変更になります。 その後は急ピッチで使ったこともない【テラスタルバレット】の調整に身を捧げました。
デッキコード:n9nLHn-AKMvdv-QngLHn
「CL福岡2025」で使用した【テラスタルバレット】のリストはこちら。
細かい採用、不採用の内容はnoteに記載します。読んでいただけるとうれしいです。
もう朝が早いことには慣れ、心身ともにとても健康的な状態で会場へ向かいました。
こちらは《オーガポン いどのめんex》のワザ「すすりなく」から入り、相手は有効な攻撃ができず、「げきりゅうポンプ」でサイドを2枚先行し、そのまま押し切って勝ちました。 ミラーは基本先攻有利なので、ひやひやチャンネルです。
福岡のプレーヤーと対戦。全く練習していなかった対面なのでアドリブで試合をつくります。
終盤に「むずむずかふん」で行動を阻害して、《キチキギスex》のワザ「クルーエルアロー」を誘います。 アドリブだったので終始不安でしたが、ひと安心です。
先攻2ターン目にワザ「げきりゅうポンプ」を決め、《アカマツ》から2回目の「げきりゅうポンプ」も打つことができました。 ワザ「すすりなく」で1ターンもらい、その後は「げきりゅうポンプ」でサイドを先行できましたが、序盤に《ホーホー》がうまく並ばなかったので逆転されかけます。 《ボスの指令》の採用枚数が相手より1枚多かったのが生きました。Day1で一番難しい試合だったと思います。 結果、7勝0敗のAグループ6位でDay1を突破しました。今季初の全勝でウキウキです。
CLは「CL新潟2023」から9連続でのDay2進出です。決勝トーナメントも見えているので、気合を入れ直します。
デッキコード:g6LQN9-i1puOw-gnnnnL
想像よりもミラーマッチが多いとわかったので、《フトゥー博士のシナリオ》を採用。ワザ「すすりなく」による負けが少なくなり、ある程度ミラーには強く出られます。 非常に厳しいマッチで、普通に戦うとすんなり負けます。
自分はこのターンのプレーで勝敗が決まることを “本能” で察知。落ち着いて盤面を見直します。
相手のプレーを振り返ると、手札に特性「カースドボム」につながるカードがあるor《ブライア》持っている可能性が高いです。 その次のターンにワザ「すすりなく」で1ターンを生み出して勝つプランを目指します。
目論見通り、1ターンを生むことに成功。「すすりなく」で《ヨマワル》をバトル場に縛り、次のターンに「げきりゅうポンプ」でサイドを取り切りました。 
ターンを返されたので、そのまま2-2とサイドを進めて勝てました。さすがの豪運です。
東北の強豪プレーヤーと対戦。相手の動きがよくなかったので、ワザ「げきりゅうポンプ」を打ち、試合を早期に決めました。
どこかで《ピカチュウex》を押し付けながら手札干渉を決め、1ターンをもらうしかありません。 相手のデッキに《チヲハウハネ》が採用されていなかったこともあり、なんとか1ターン獲得。 11勝0敗が2人しかいなかったので、ここが全勝対決になります。
プランとしては《ピカチュウex》を押し付けて1ターンもらうことでしたが、相手に想像よりも早く攻撃されてしまい間に合わず。 手札干渉もしましたが、2枚の《ヨルノズク》でキーパーツを持ってこられ、敗北。多少ミスもあったと思うので反省です。 相手は「すすりなく」で番を返してきました。こちらも手札に何もなかったので「すすりなく」をしましたが、《フトゥー博士のシナリオ》で回収されます。 しかし、トップでなんと《ナンジャモ》を引いたので、ここでまくるためのカードをすべて使うことに。 ここで勝てば決勝トーナメント進出が決まる大事な1戦。じゃんけんは負けましたが、後攻を選択されたのでひとまずミラーではないと安心します。
しかし、ここまでくる相手も相当の手練れです。このプランはある程度織り込み済みのようで、自分がされたら嫌な動きを徹底して行ってきました。
最後に《スボミー》から1ターンを作ろうと思った矢先に時間切れ。勝敗が付きませんでした。 時間が切れた後に相手プレーヤーが投了を宣言し、自分の勝ちになりました(今大会からルールが変わり、時間切れ後も投了可能)。
とても紳士的な方で、自分の勝利を素直に喜ぶことはできませんでした。
そんな尊敬に値するプレーヤーと、決勝トーナメント1回戦で再戦することになります。
《リキキリンex》をもう少しで突破できるところまで行きましたが、届かずに敗北。この選手とも決勝トーナメントで再戦します。 結果は通算13勝2敗の2位で決勝トーナメントに進出。
3年連続4回目の決勝トーナメント進出、今回こそは優勝する気満々で挑みます。
14回戦で対戦した選手と再戦。その試合は決着が付かなかったので、戻ってきてくれてありがとうなんて話をしました。
トロフィーがかかった試合。サブ配信卓でした。勝つと世界大会の権利も得られる大一番です。
相手は15回戦でも戦った選手でした。不利なマッチなので、何かを無理して通さないといけません。
《ジャッジマン》から動きを鈍くさせるプランか、エネルギーが続かないことを願ってエネルギーがついたポケモンを倒していくプランのどちらかを選択するのが良いと考えていました。 最終戦績は14勝3敗のベスト8。あと一歩が遠すぎます。
特に【ミロカロスリキキリン】が上位に来ることはある程度予想できていたのにもかかわらず、対策を怠ったのはよくなかったです。

集中力や体力に関しては自信がありましたが、今回はミスが多かったように思います。
メンタルから崩れたタイプのミスではなく、単純に体力不足。ジムでも通おうかな……
今回は、練習時間がいつもより少なくなってしまいました。そのため、なにか工夫をして練習する必要があります。
時間がない場合は、そのデッキの先駆者から知恵をもらい、全て聞き入れる事が大切です。
プレーがあっているかどうかは自分の隙間の時間で考えるとして、一度頭にインプットするのがとても重要。そのプレーを自分ができるようにするのが大切です。
ここでいろんなデッキと対戦する際の大まかなプランも用意できるといいですね。
対戦形式での練習ができないときは、ボールが初手にくる確率が枚数によってどの程度変わるのかを計算して構築を考えていました。
CLは15回戦中落とせるのが2~3試合なので、この対戦回数において適切なボール枚数の計算や、ボールを削ってまでこのカードを採用する価値があるのか、などを検討します。エネルギーの枚数もそうですね。
同じようなデッキを考えている知り合いに声をかけ、考えを共有して自分の考えが正しいのかを判断していました。
自分一人でやるとどうしても歪みがちです。自分の考えのどこがずれているのかを判断して調整するのがいいですね。
この3つを同時にやり続けると、ある程度の成績は残せます。
手を動かす練習の時間を取らずとも、テキスト上でのやり取りや、自分で考えたことをスマホに残して確認できるようにするなどの些細な努力さえあれば結果はついてくると思った大会でした。
今まではとにかく手を動かしていたので、今大会で座学の重要さを認識できました。
大事なのは、手を動かす事よりも座学。みなさんもザガカーになりましょう。
「CL福岡2025」の参加レポートでした。世界大会の出場権まであと一歩でしたが、また取ることができませんでした。
しかし、最低目標であった「PJCS2025」の優先参加出場権を獲得し、今年も最後まで戦える事が決まったので、そこは安心です。
残り2回のCLと「PJCS2025」でみなさんに輝かしい結果をお届けできるよう、腐らずに練習していこうと思います。
とりあえず今年も全部優先権を繋いで2年連続のCL優先権ループするぞ!