レガシーチャレンジ優勝【ディミーアテンポ】解説&よりレガシーが面白くなるステップアップ講座!


『ローウィンの昏明』がオンラインで使用可能になるまでまだ少し時間があるので、最近はレガシーを遊んでいました。
先週末にマジックオンラインの大会で優勝!

今回は、ディミーア・テンポと、レガシーの基本について解説していきます。

目次

▪️ディミーア・テンポ
▪️ステップアップ!レガシーの基本
▪️おわりに


ディミーア・テンポ


デッキリスト
土地:20枚
1:《島/Island》
1:《沼/Swamp》
3:《Underground Sea》
2:《地底街の下水道/Undercity Sewers》
4:《汚染された三角州/Polluted Delta》
2:《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
2:《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
1:《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
4:《不毛の大地/Wasteland》

クリーチャー:13枚
4:《知りたがりの学徒、タミヨウ/Tamiyo, Inquisitive Student》
3:《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》
2:《バロウゴイフ/Barrowgoyf》
1:《厚かましい借り手/Brazen Borrower》
3:《濁浪の執政/Murktide Regent
呪文:27枚
4:《渦まく知識/Brainstorm》
4:《思案/Ponder》
4:《思考囲い/Thoughtseize》
3:《致命的な一押し/Fatal Push》
4:《目くらまし/Daze》
2:《殺し/Snuff Out》
4:《意志の力/Force of Will》

サイドボード:15枚
1:《バロウゴイフ/Barrowgoyf》
2:《青霊破/Blue Elemental Blast》
2:《虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb》
3:《記憶への放逐/Consign to Memory》
2:《否定の力/Force of Negation》
2:《シェオルドレッドの勅令/Sheoldred's Edict》
1:《神秘の論争/Mystical Dispute》
1:《毒の濁流/Toxic Deluge》
1:《外科的摘出/Surgical Extraction》

モダンホライゾン産など、現代の優秀なクリーチャー達を展開。《思考囲い》《目くらまし》《意志の力》などでバックアップしながら、クリーチャーでの優位を維持して勝利するデッキです。

知りたがりの学徒、タミヨウ知りたがりの学徒、タミヨウ
《知りたがりの学徒、タミヨウ》は、攻撃時に《手掛かり》トークン生成でアドバンテージ。手掛かり起動の2マナはレガシーでは重い方ですが、土地が伸びて長期戦になった時にゲームを有利に運べます。

ただ攻撃するだけでもアドバンテージを生みますが、真価は《渦まく知識》との組み合わせにあります。
相手に除去を撃たれても、スタックで《渦まく知識》をプレイするだけで、カードを1枚も損せずに除去を回避できるので、タミヨウをあえて1ターン目に出さずに、2ターン目に《渦まく知識》を構えて出すというプレイも可能!相手の視点からすると、1マナ構えのタミヨウは除去を撃つタイミングを悩まされる存在です。

変身後の《老練の学匠、タミヨウ》は[-3]で状況に合わせてインスタント・ソーサリーを回収。このデッキだと、《思考囲い》《致命的な一押し》《殺し》などを回収から相手を妨害することで、タミヨウを維持しやすいです。

[-7]はデッキの半分をドローする能力で、だいたい20枚以上ドローするので《意志の力》と除去という状況になり、ほぼ勝ちです。
この[-7]までが早く、2ターン目に《渦まく知識》で変身から[+2]して忠誠度4、次のターンに[-3]しても忠誠度1、その後3ターン[+2]すればもう[-7]達成です。

1マナと軽く、単体でアドバンテージを生み出して、除去を1マナで避ける手段があって、変身後[-7]で勝ち。これこそ《知りたがりの学徒、タミヨウ》がレガシーの中心となっている理由です。強すぎる!!!

濁浪の執政
《濁浪の執政》は、《渦まく知識》《思案》《思考囲い》など軽い呪文のおかげで早いターンに出しやすく、3ターン目に7/7や8/8飛行が出てきます。
特に《思考囲い》との組み合わせが強力で、相手の除去を捨てながら出てくる8/8飛行は速やかにゲームを決めてくれます。

オークの弓使い
《オークの弓使い》は、レガシーは《渦まく知識》《思案》を使う青いデッキが多いため、能力で相手のドロー呪文を使いにくくします。
特に《渦まく知識》に関して言えば3点ダメージと3回オーク動員なので被害が大きく、《渦まく知識》スタックで《オークの弓使い》解決はゲームに勝てる程です。

タフネス1の除去としても強く、緑黒クレイドルコントロールの《下賤の教主》《ドライアドの東屋》、イゼットデルバーの《秘密を掘り下げる者》《ドラゴンの怒りの媒介者》を除去できます。
オークが環境にいるからこそ、タフネス1のクリーチャーはなるべく使いたくないですし、相手のオークを除去するのにも自分がオークを使うのが最適です。

目くらまし
レガシーで《目くらまし》《不毛の大地》を使い、相手との行動回数に差を付けて勝つデッキの総称を「○○テンポ」と呼びます。
デッキ全体が1マナと2マナ中心に構成されており、軽く動きながら《不毛の大地》で相手のマナを制限して行動回数を減らし、《目くらまし》が有効なターンを増やします。

思考囲い致命的な一押し殺し
《思考囲い》は相手の手札で最も重要なカードを捨てさせます。コンボデッキ相手には相手のコンボのパーツを捨てて、中速デッキ相手には《知りたがりの学徒、タミヨウ》《濁浪の執政》への除去を捨てることでゲームの優位を保ちます。

1マナのカードが多いデッキなので選択肢も多いですが、自分の手札に《目くらまし》《意志の力》が無いような場合は、まずは《思考囲い》から入った方が良いです。
相手の手札を見る事で、その後の《渦まく知識》《思案》によってゲームプランを立てやすくなります。ただ、イゼットデルバーのように全体のカードの強さが均一な相手に対しては《思考囲い》はサイドアウト候補です。

《致命的な一押し》《殺し》はクリーチャー除去で、《致命的な一押し》は1マナと軽く紛争すれば《バロウゴイフ》も除去できて、《殺し》はライフは支払いますが8/8の《濁浪の執政》も除去できます。

《致命的な一押し》《濁浪の執政》が除去できず、《殺し》《バロウゴイフ》が除去できないなど、どちらも完璧な除去ではなく欠点があります。
最初は《致命的な一押し》4枚からスタートしたのですが、相手の《濁浪の執政》を除去できないデメリットが大きく、《殺し》と分けて採用。

《殺し》はライフ4点の支払いは痛いですが、1マナと0マナの差はかなり大きく、自分がクリーチャーを展開しながら相手のクリーチャーを展開できるのが0マナの強みです。しかし、《思考囲い》《殺し》と合わせてライフの支払いが多いので、入れても《殺し》2枚が限界だと思います。

トーラックへの賛歌
一般的なディミーア・テンポに採用されている事がある《トーラックへの賛歌》ですが、僕は感触が悪く不採用です。
黒黒というコストによりフェッチから《島》スタートできなくなること、2マナが少し重く盤面に影響が無いこと、《思考囲い》と合わせて手札破壊が多すぎると後半のトップデッキが弱くなってしまうことが理由です。

バロウゴイフ悪夢滅ぼし、魁渡
《バロウゴイフ》は、中速のデッキ対決では無類の強さを発揮します。
《剣を鍬に》で除去される事はありますが、それまでに他のクリーチャーを展開したり、《思考囲い》を撃っていれば生き残る事も多い。

そして生き残れば、絆魂+墓地からクリーチャー回収で1体でゲームに勝つ性能です。コンボデッキ相手には3マナが重くサイドアウトしますが、逆にコンボ以外の相手に対しては《バロウゴイフ》ゲームになりやすいです。

《悪夢滅ぼし、魁渡》は相手によって強さが上下しやすく、例えばイゼットデルバーやエルドラージに対しては相手のクリーチャーの攻撃で落されやすく弱め。
白や黒の中速デッキに対してはクリーチャー除去が効きにくいのが強く、コンボデッキに対しては[0]能力で《思考囲い》《意志の力》を探していけるのが長所です。

《バロウゴイフ》《悪夢滅ぼし、魁渡》は、どちらも無色マナが多めなので《不毛の大地》をマナ源として扱えるのが良いです。

ウィザーブルームの命令誉れある死者の目覚め花の絨毯
昨年12月は《ウィザーブルームの命令》《誉れある死者の目覚め》《花の絨毯》のために緑をタッチした、スゥルタイ・テンポを使用していました。



ディミーアに鞍替えした理由は、マナベースです。
レガシーが《不毛の大地》が中心である以上、どうしても3色以上のデッキは相手の《不毛の大地》に悩まされます。

《花の絨毯》はテンポデッキ対決ですごく強いですし、《ウィザーブルームの命令》は相手の《花の絨毯》《虚空の杯》を破壊したりと良い部分もあるのですが、フェッチランド含めて11枚程度のマナベースから適正ターンに緑マナを出すのは不安定で、《Tropical Island》《不毛の大地》されたら緑のカードが手札で腐る展開も全然あります!

クレイドルコントロールのように2回以上《不毛の大地》してくる相手に対して、《島》《沼》の基本地形で動きたいゲームもあります。

2色にすることで《地底街の下水道》を2枚入れる余裕もできますし、やはりマジックで一番重要なのはマナベース!

厚かましい借り手
ただ、相手の《虚空の杯》X=1を触れるカードは少し欲しくて《厚かましい借り手》を1枚入れました。相手の《濁浪の執政》を戻したり、なんだかんだ《厚かましい借り手》は便利。

サイドボードも解説。
《青霊破》はイゼットデルバーの《コーリ鋼の短刀》や、スニークショーの《騙し討ち》、その他《紅蓮破》を打ち消したり。

《水流破》ではなく《青霊破》な理由は、最近レガシーで《雷逸らし》を見かけるようになったからです。

《青霊破》の「対象の赤のパーマネントを破壊」モードは、他に赤のパーマネントがなければ対象変更されません。これが《水流破》だと、「パーマネント1つを対象として、それが赤なら破壊する」なので、土地に対象変更されることに注意。

《記憶への放逐》はエルドラージ系やカーンフォージなど、《古えの墳墓》を中心としたデッキへの対策です。《虚空の杯》X=1が置かれていても、複製すれば打ち消せます。スニークショーのアトラクサ誘発を打ち消したり、ストームなどコンボデッキ相手にも良い活躍をします。

《否定の力》はコンボデッキ全般と、《豆の木をのぼれ》を軸にしたコントロールなどの対策。

《神秘の論争》はテンポデッキ対決で、相手の《濁浪の執政》を打ち消しやすいです。親和相手に《湖に潜む者、エムリー》《河童の砲手》を打ち消すなど、青いクリーチャーを打ち消すのに適しています。

サイドボードの追加の除去枠は《シェオルドレッドの勅令》にしています。テンポデッキ対決でのゲームの焦点が《バロウゴイフ》《濁浪の執政》が生き残るか、になりやすいので、状況は選びますが《シェオルドレッドの勅令》ならどちらも除去できます。
護法や破壊不能など、除去耐性を持ったクリーチャーに対しても機能するので、他の除去よりも優れている場面が起こります。

《毒の濁流》は、マジックオンラインだとクレイドルコントロールが一定数いるので、それに効く全体除去として採用。エルドラージにも入れます。

《外科的摘出》は、例えばスパイ相手に後攻で0マナの妨害がないと1キルされやすいので少し入れたいのと、墓地コンボや《壌土からの生命》など。一番ふんわりとした枠なので、まだ悩んでいます。

《虚無の呪文爆弾》は1ドローがついているので中速デッキ対決でもサイドインしやすいです。
イゼットデルバーが《濁浪の執政》を出すターンを遅くしたり、昂揚達成を解除することで《ドラゴンの怒りの媒介者》《邪悪な熱気》を弱くできます。

《虚無の呪文爆弾》からの《バロウゴイフ》がイゼット相手の勝ちパターンです。

ステップアップ!レガシーの基本


レガシーは1マナの使い方が何よりも重要なフォーマット。毎ターン選択肢が生まれて、少しミスするとそれが積み重なって負けにつながります。

レガシーでの基本的なカードの使い方を、少し考えていきましょう。

渦まく知識思案
《渦まく知識》はレガシーを代表するカードですが、真価を発揮するのはフェッチランドなどでシャッフル手段があるときです。
不要なカード2枚を戻してからシャッフルすることで、手札を最適化することができます。

逆にシャッフル手段がないと、ライブラリーの上2枚が固定されてしまうので、2ターンの間ゲームが変わらないような状況が起きてしまいます。
例えば土地を探しに《渦まく知識》を撃ったら、土地が1枚も見つからずにシャッフルもできず、さらに相手に《不毛の大地》されて負けは、レガシーでよくある負け方の一つです。

《渦まく知識》は、相手のデッキがわかった後やクリーチャーを展開された後など情報が増えてからの方が、手札に除去を残すか《思考囲い》を残すかなどの判断がしやすいです。
むやみにフェッチランドなしで1ターン目に撃つよりは、相手の場の情報が増えてからの方が強く使えます。《渦まく知識》は手札を増やすのではなく、手札を最適化するカードという事を理解しましょう。

オークの弓使い
ただ、相手に《オークの弓使い》が入っている場合は話が変わります。
自分の《渦まく知識》《オークの弓使い》を合わせられると3点ダメージ+3オーク動員で負けに繋がるので、オークを予想するならシャッフルが無くても《渦まく知識》を使っておくべきタイミングもあります。

《渦まく知識》《思案》の両方が手札にある場合、相手のデッキがわかっていないなら基本的には《思案》からスタートする事が多いです《思案》で探すのは2枚目の土地や、自分が次に出したいクリーチャーの場合が多く、それらが手札にが揃っているなら《思考囲い》《目くらまし》《意志の力》など妨害を探します。

例えば《Underground Sea》1枚と《思案》でキープなら、相手に《不毛の大地》される事を考えて《思案》で2枚目の土地を探すのを優先。デッキを見れる枚数が《渦まく知識》3枚に対して《思案》はシャッフル含め4枚なので、2枚目の土地を探す場合は《思案》の方が優れています。

《渦まく知識》《思案》どちらもデッキのトップを固定するカードなので、相手の手札破壊を少しケアする事ができます。相手のデッキに《思考囲い》が入っているなら、次のターンに出したいカードは手札ではなくデッキトップに置いておきましょう。

目くらまし
《目くらまし》もレガシーを代表するカードですが、扱いの難しいカードでもあります。
気軽に払える代用コストだからこそ、撃てる時に撃ってしまいがちで、土地を戻すデメリットが軽視される傾向にあります。


例えば1ターン目に自分がクリーチャーを展開して、相手の1マナ除去に対して《目くらまし》は良く起こります。しかし1ターン目に土地を1枚戻す事は、その後ターンが経過する程に使えるマナの総量が減る行動でもあります。
毎ターン土地を置いた場合のマナを比較します。

1ターン目に《目くらまし》を撃った場合

2ターン目に土地(1マナ)、3ターン目に土地(2マナ)、4ターン目に土地(3マナ)で、合計6マナ

1ターン目に《目くらまし》を撃たなかった場合

2ターン目に土地(2マナ)、3ターン目に土地(3マナ)、4ターン目に土地(4マナ)で、合計9マナ

1ターン目に《目くらまし》を撃たなければ、3ターンで3マナ増える事になります。
手札によるとは思いますが、その1ターン目に撃つ《目くらまし》よりも、合計で3マナ増える方が良い事もあります。

そして《目くらまし》は、相手の1マナのカードに撃つよりは、2マナや3マナのカードに対して使う事でマナ効率(=テンポ)を実現しやすいカードでもあります。

正解のプレイは場面ごとに変わるとは思いますが、《目くらまし》を撃つタイミングを良く考えてみて下さい。

不毛の大地
《不毛の大地》で相手の土地を破壊するのはレガシーの基本です。それと同等に《不毛の大地》から無色マナを出すことも、レガシーの基本です。

《不毛の大地》を起動する前に呪文をプレイする事で、相手の《目くらまし》の1マナ支払いをケアして、その後《不毛の大地》で相手の土地を破壊するのは、頻繁に発生します。
相手の土地を破壊するときは、自分のセットランド権利を使用して相手の土地を減らしているので、自分のマナは増えていません。

例えば自分が《不毛の大地》から無色マナを出して、その後相手の《不毛の大地》で自分の《不毛の大地》を破壊された場合、トータルで1マナぶん自分は得している事になります。

この《不毛の大地》から1マナ出す判断が、レガシーを上達する上で非常に大事!
自分の展開と相手のマナ拘束を天秤にかけて判断していきましょう。


おわりに

久しぶりにレガシーに熱中したので、ディミーア・テンポを解説しました。
上記4種の使い方はレガシーの基本であり究極!最も簡単・基礎的であるものに思えますが、突き詰めていくと最も扱いが難しいものでもあります。

レガシーは1マナの使い方や、相手の妨害呪文とのやりとりが非常に面白いフォーマットなので、ぜひ遊んでみて下さい。

それではまた。

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