結果としては0勝3敗と、本当に不甲斐ない結果に終わりました。
チャンピオンズリーグ福岡で得た優先権のおかげで出場出来たPJCSで、目標としては最低限ベスト16以上。Day2に残りBO3で2勝するという条件も踏まえて、大会出場前は自身のデッキ選択について間違えていなかったと考えていました。
しかし、自身の結果やDay2の分布を踏まえると認識に間違いがあったと考えざるを得ない状況です。
なので今回はレポートと言いつつ、PJCSの反省要素について検討しながら記事を書いていこうと思います。
特に自分はスタンダードレギュレーションの公式大会においては負け越すこと自体が初めての経験で、かつ環境デッキを握った上での結果ということで、大会が終わってからしばらくなぜこういう結果になってしまったのかを考えていました。
そういった内容についてある程度言語化をすることが出来たので、書いていきます。
《レジギガス》は練習段階において好みのデッキタイプではあったものの、Day1&Day2を勝ち切るだけのパワーはないと早々に候補デッキからは外していました。 ここを見誤った要因としては、後述する《マリィ》や《頂への雪道》といったカードを低く評価していたからだと思います。優勝者や上位に入賞しているようなレシピであれば、《レジギガス》の評価もより高かったかもしれません。 しかし、Day2でのBO3においては3戦目のルール上《ミュウVMAX》の方が有利が付くと考えており(※後攻1ターン目からでもサイド先行出来るため。)、結果としてDay1の安定性よりDay2で2試合勝つことを重要視して《ミュウVMAX》を握ることにしました。 これは自分の考えが間違っていたことを統計的にも表していますし、Day2に残った《ミュウVMAX》は《バケッチャ》を採用したタイプが多く、ここもズレていた部分だと認識しています。 これらの結果になってしまった理由をデッキ構築の考えから紐解いて行こうと思います。
一般的にデッキを作る作業というものは「足して引く」作業だと思っています。
65〜66枚ほどある入れたいカードの中から60枚を選ぶ作業。
しかし、フュージョンというデッキは例外的で「引いてから足す」デッキだと考えています。それは特性「フュージョンシステム」の性能が要因。
ゲームにおいて必要なリソースを消費することなく、デッキを掘り進めていく作業が必要なデッキにおいて、「フュージョンシステム」を使用する際に詰まるカードが手札にある状況はあまり好ましくありません。
たった1枚とはいえ、最初の「フュージョンシステム」で引ける枚数が1枚少なくなった場合、そのターンに引ける枚数は単純計算で場の《ゲノセクトV》の数だけ減ることになります。 自分はこのデメリットを重く考えており、デッキの60枚を作る際に最低限必要なカード+デッキを回すカードで構築し、そこから各対面や数十回の対戦に必要なカードを考えて60枚に肉付けしていく方向で細かい枚数を調整しました。
デッキコード[pXp2Xy-2LQIMG-ppRXyy]
そうして実際に使用した60枚のリストがこちらです。
デッキコード[9LNgnN-3Ut25e-Ngng6n]
《カミツレのきらめき》の3枚目や《ミュウV》の4枚目はどちらも上記の理由で回している途中で詰まるカードとしてメリットとデメリットを比較した際に必要な試合数が少ないと判断して不採用としました。《やまびこホーン》や《シマボシ》といったカードも同様で、Day1の10試合の中で必要とするマッチアップが1試合あるかどうかレベルと判断して不採用としました。 最終的な60枚に関して採用枚数の部分については未だに納得していますが、上述した《バケッチャ》に関しては今も採用を検討したいカードです。 《バケッチャ》は《頂への雪道》への対策として最も有効なカードですが、場に出してしまうと「フュージョンシステム」の最大値を1枚下げるカードです。 このカードの登場により、デッキ自体を掘り進めていくパワーが高くなりゲーム終盤の《ツツジ》タイミングでもデッキの中身をかなり強くすることが出来ます。 これにより練習段階で《バケッチャ》なしでも《頂への雪道》を超えることが多く、そういった成功体験のせいで認識が歪んでしまったかもしれません。どう考えても《バケッチャ》がない方がデッキコンセプトとしても綺麗なのも認知を歪ませる要因でした。 しかし、環境トップデッキの《オリジンパルキアVSTAR》相手の勝率が7-8%上がるだけでも1枚のカードの価値としては非常に高く、これはDay1の10回戦やDay2での戦いを踏まえても必ず入れるべきカードだったと考えています。 以前よりも《頂への雪道》が貼られるタイミングが終盤に寄っていることや、詰まるカードという意味で言えば不要なサポートやポケモン程度と考えれば採用するデメリットも低くなっているのも採用理由の1つです。ということでPJCSを振り返るとレシピとしては《バケッチャ》を採用するべきだったと思います。 ポケモンカードのデッキ構築における最終調整とは、採用カード1枚と採用候補カード1枚のカードパワーを正しく評価して入れ替えるかどうかを検討する部分だと思います。
この段階において、ここ数年自分《マリィ》というカードの評価を見誤っていると感じることが増えました。 これはCレギュレーションの頃からずっと何となく抱えていた違和感ですが、今回より明確に乖離を実感しました。
そもそもゲーム展開が早く、4-5ターンで決着が付くこともある現在のポケモンカードにおいて、採用不採用ラインで悩むサポートたちの評価は非常に難しいです。
特に《マリィ》は直接的な勝利要因や敗北要因とはならないことが多く、明確な採用理由として言語化出来ていなかったため低く評価していました。 実際には今回のPJCSで見られた《レジギガス》は《マリィ》と《頂への雪道》を採用しているレシピが多く、結果として2戦目はこのデッキタイプに敗北しました。《レジギガス》との練習段階ではこれらの枚数が控えめだったため、序盤から《ゲノセクトV》でサイド有利を作っていくプレイが出来ていましたが、本番では後攻1ターン目の《マリィ》からこのルートを取ることが出来ず結果的に敗北してしまったため、これらのカードの評価が正しく出来なかったのは問題でした。 では最終的な結果を踏まえてどのデッキで行くべきかだったか、と考えると先攻で安定する札の多い《オリジンパルキアVSTAR》で後手から捲るプランをより明確にしたものが良かったのかなと考えています。 過ぎた結果は変えることが出来ないので、引きずりすぎたり後悔したりするのではなく、今回の経験を次のために活かしていこうと思います。