のぶ選手の「ポケモンジャパンチャンピオンシップス2025」レポート!



こんにちは、のぶ(@Cramorant_pcg)です。

今回は、2025年6月21日(土)22日(日)の2日間にかけて行われた「ポケモンジャパンチャンピオンシップス2025(以下:PJCS2025)」マスターリーグのレポートになります。

使用した構築に当日の環境考察、対戦レポートとボリュームある内容となっていますのでぜひ最後までご覧ください。


「ポケモンジャパンチャンピオンシップス2025」とは?



「PJCS2025」は2500人が参加する大型の公式大会です。位置づけとしては全国大会で、高校野球における甲子園のようなイメージ。
参加する方法は以下の4つ。

1.2025シーズンのCL(東京、大阪、福岡、宮城、愛知)で32位に入賞する

2.2025シーズンのシティリーグで優勝する

3.2025シーズンのCSPランキング上位200位に入る(2025年5月23日時点)

4.抽選応募での当選


自分は上記1.による優先参加枠で出場しました。(CL福岡TOP8、CL宮城TOP32)

Day1はBO1のスイスドロー形式で全10回戦を戦い、最終戦績8勝2敗以上のプレイヤーがDay2進出を決めます。
Day2はBO3ルールに変わり、ポイント数で最終順位を決定。なかなか難しいシステムなので、詳しいルールは公式サイトをご覧ください。


当日の環境考察


・1週目(PJCS2週間前)


6月6日(金)に拡張パック「ブラックボルト」、「ホワイトフレア」が発売されましたが、環境上位デッキが変わるほどの影響はありませんでした。
「CL愛知2025」の結果より、【マリィのオーロンゲ】が数を増やしましたが、思うような結果は出ておらず、【タケルライコ】や【ドラパルト】が結果を残していました。

特に【ドラパルト】は【マリィのオーロンゲ】の台頭によって【サーナイト】が減っていたので、環境での立ち位置も〇。大暴れしていました。
また、この辺りで【バチュルバレット】が出てきましたが、3週目には姿を消すことになります。

・2週目(PJCS1週間前)


「第15回ガルシア杯」に参加して色々勉強しました。
各地で行われた自主大会の結果を見ると、この週から【マリィのオーロンゲ】の勝率が低迷していました。逆に【タケルライコ】は好調。大暴れしています。

【ドラパルト】は海外大会で活躍した「カースドボム」不採用の型も増えてきており、【サーナイト】がその海外大会で優勝したこともあって【マリィのオーロンゲ】への相性を考え直すことに。想像よりも奥深く、意外と不利対面では無いのかもしれません。

この辺りで【サーフゴー】と【バクフーン】がちょこちょこと結果を残していました。

自分が予想した「PJCS2025」当日の環境は以下です。


Tier1:【タケルライコ】、【マリィのオーロンゲ】、【ドラパルト】

Tier2:【サーナイト】、【サーフゴー】、【リザードン】、【バクフーン】

Tier3:【ブリジュラス】、【バチュルバレット】


今回は、【タケルライコ】が多いと予想。そして【マリィのオーロンゲ】は数は多いものの、1敗ライン、2敗ラインに溜まっていくと考えてました。

【マリィのオーロンゲ】はやはり安定感に欠ける部分があり、プレイヤーたちの理解度が着実に上がっているので、持ち込むメリットは少なくなってきていると判断しました。

デッキ選択の経緯


サーナイトex

Day1の使用候補は【サーナイト(純正)】と【サーナイト(ブルンゲル)】の2つです。
いつも読んでいただいている方は驚いたかと思いますが、【タケルライコ】は候補から外していました。

なぜ【タケルライコ】を候補から外したのか


タケルライコex

「PJCS2025」では、【タケルライコ】へのメタが進み「ライコには勝とう」というデッキ選択・練習をしてきているプレイヤーが多かったと思います。

現に【タケルライコ】が現環境で優れている部分が安定感や再現性の高さ、相手が下振れた際に試合を拾える力くらいしかなく、ここだけでDay1を勝ち抜けることは難しいと考えていました。実際にプロプレイヤーで【タケルライコ】を持ち込んだ人は居なかったはずです。

また、そもそも参加者のレベルが最も高い「PJCS」に【タケルライコ】を持ち込んだとしても、8勝2敗以上の成績を残すためにはある程度の運が必要なので(相手側が回るかどうか、そもそも有利対面が少ないため)、持ち込まないことが賢明である考えました。


【タケルライコ】や【ブリジュラス】などの搦め手が少ないデッキを使って負けた方は、オフシーズンに立ち直って考えても良さそうです。
「PJCS」や「CLのDay2」など、ある程度相手の実力が担保されている大型大会では、何かしらのアクションやデッキの中に通常の構築とは少しずらしたカードを採用しなければ、このようなデッキで勝つのは難しいと思います。

さて、話を戻しますが今回の候補は【サーナイト(純正)】と【サーナイト(ブルンゲル)】で、選択した理由は以下の2つ。

・環境での立ち位置が良い
・デッキの構造上、初見デッキに対してもパワー負けすることが少ない

【サーナイト(純正)】のリストはこちらです。

サンプルリスト:純正サーナイト

デッキコード:bFFvvk-Z08KeU-VkfvwV

直近の海外大会NAICで優勝した構築を参考にしました。
日本の環境では【マリィのオーロンゲ】に《ふうせん》の採用が見られたので、《マシマシラ》のワザ「サイコトリップ」によるこんらんでワンチャンスを掴む形ではなく、《クレッフィ》の特性「いたずらロック」で物理的に止め、《ワザマシン デヴォリューション》でアプローチする形を取りました。

【サーナイト(ブルンゲル)】と比べて安定感が低かったので、今回は見送ることになります。

「PJCS2025」Day1使用デッキ


デッキコード:MSpyR2-kFVyGE-pEppEy

今回は《ブルンゲルex》を採用した【サーナイト】を使いました。

理由は明確で、達人が扱う【マリィのオーロンゲ】にも4割以上の勝率を確保でき、他デッキへの勝率は5割以上を見込めます。さらに【サーナイト】が不利寄りな【サーフゴー】対面や、複雑なミラーマッチで場合は《ブルンゲルex》が有効です。

また、《サーナイトex》を倒されてしまうと後続のアタッカーの準備ができず、弱いターンが生まれてしまいますが、《ブルンゲルex》でそこが解消されます。《サーナイトex》が倒された場合は《ブルンゲルex》が盤面に残っているので、逆転の糸口がある状況が続きます。

そのため、純正の【サーナイト】よりも安定してゲームを作っていけると判断し、《ブルンゲルex》を採用した【サーナイト】を使うことにしました。

Day1対戦レポート


・1回戦【ドラパルトリザードン】先攻○

ドラパルトexワザマシン エヴォリューション

5ターン待っても何も引けず、そもそも《ラルトス》すら置けないとんでもない状況でした。途中で《ブルンゲルex》を立てることに成功したので、相手の《ワザマシン エヴォリューション》を止め、動き出せるまで待つことにします。

相手は《リザードンex》が引き込めず、渋々《ナンジャモ》を打つことになり、こちらの手札がリフレッシュ。ここからは、終盤に《ナンジャモ》をプレイしつつ、《ブルンゲルex》《ワザマシン デヴォリューション》を使って「リザードンライン」を盤面から消すことを想定して動きます。

予定していたターンにワザ「デヴォリューション」から「リザードンライン」を消すことに成功。そこから逆転して勝てました。まず1勝。一安心です。

・2回戦【マリィのオーロンゲ】後攻×

マリィのオーロンゲex

まさかの2回戦からヤマグチヨシユキ選手(@yamayoshi1026)との試合。同世代なので負けられません。ぼこぼこにしていきたい所存。

と燃えていた矢先、先攻2ターン目に《ふしぎなアメ》から《マリィのオーロンゲex》が爆誕。こちらは立ち上がりが渋めだったのもあり、1度《ワザマシン デヴォリューション》でお茶を濁す形でプレーしたところ、まさかの《ふしぎなアメ》を再び服用。

《マリィのオーロンゲex》《マリィのギモー》×2の盤面が完成し、こちらには《キルリア》《マシマシラ》のみと大ピンチ。そのまま《マリィのオーロンゲex》に進化され、こちらは間に合わず敗れました。

デッキリストを見ると、《テツノツツミ》まで採用されていたので、ほぼほぼ負けていたと思います。完敗。次はリベンジするぞ。

・3回戦【ブイズバレット】先攻○

ブースターex

まさかのプロプレイヤーと連戦。次はササキヒロム選手(@kirikapokeca)でした。

先攻を取れたので、《クレッフィ》をバトル場に送り出してパス。すると相手は《スピンロトム》からの展開が出来なくなり、《シアノ》からポケモンを広げて番を返します。

次のターンは《サーナイトex》に乗りながらベンチに《プルリル》を置いて準備。返しのターンに《ブースターex》に進化してワザ「バーニングチャージ」でバトル場の《クレッフィ》を倒してきたので、ここから《ブルンゲルex》で攻撃を開始しました。

あらかじめ《ブースターex》《マシマシラ》の「アドレナブレイン」で30ダメージを乗せていたので、ベンチに下がった《ブースターex》《カウンターキャッチャー》で呼び出し、「アドレナブレイン」2回+《サーナイトex》のワザ「ミラクルフォース」で突破。
《サーナイトex》がほぼほぼ耐えるターンを生み出して、そこからは《ナンジャモ》《ブルンゲルex》で要所を締め、勝利しました。《クレッフィ》の採用が光った試合でしたね。

・4回戦【ピジョットリザードン】先攻×

リザードンexピジョットex

相手のスタートが《クレッフィ》だったので、ベンチが1枠分埋まっていた試合。【リザードン】との試合は、最終的に《ブルンゲルex》でワザ「デヴォリューション」を打つことを目指してプレーします。

中盤に《サケブシッポ》のワザ「ほえさけぶ」でベンチの《ピジョン》を倒すか、《ブルンゲルex》をバトル場にしてサイドを進めるかの択が生まれ、後者を選択したところ、それが裏目になり、《ボスの指令》を使われた後に《ピジョットex》《リザードンex》の面が完成してしまい、そこから崩され続けて負けました。

後半までの展開を想像しきれなかった結果です。崖の上のノブヒコ、大反省。

・5回戦【ヒビキのバクフーン】先攻○

ヒビキのバクフーン

《プルリル》でグッズロックをし、《ヒビキの冒険》をトラッシュに複数枚落とされないように立ち回ります。

結果的にはグッズロックをしていたおかげで、《とりかえチケット》が使えずにサイドに落ちていた重要カードに触れなかったらしく、《サーナイトex》《マシマシラ》の組み合わせで相手の「バクフーンライン」を枯らし切って勝利しました。

・6回戦【サーフゴー】先攻○

サーフゴーex

相手のスタートポケモンが《コレクレー》だったので、相手が【サーフゴー】ふだとわかった上で先攻の番をプレイします。このマッチは《ブルンゲルex》がとんでもないぐらい刺さりますね。

相手にサイドを献上して、《エネルギー転送PRO》で持ってきたエネルギーを《ナンジャモ》で流しながら《ブルンゲルex》を押しつけて試合を作っていきます。結果的に《ブルンゲルex》が生み出した数ターンでベンチの《マシマシラ》が完成し、「アドレナブレイン」3回+「ミラクルフォース」の280ダメージでサーフゴーexを突破して勝利。《ブルンゲルex》だけで勝った感じですね。

・7回戦【バチュルバレット】先攻○

バチュル

《ラルトス》《プルリル》を用意して先攻の番を終えました。本来は《クレッフィ》をバトル場に出して、《ミライドンex》の特性「タンデムユニット」を止めたいですが、サイド落ちにつき叶わず。
普通の【サーナイト】VS【バチュルバレット】の試合で進行する事に

相手は後手1「バチュチャージ」から《テツノカイナex》を作って準備万端。こちらは先攻2ターン目にワザ「エヴォリューション」から《ブルンゲルex》《サーナイトex》に進化させて返したところ、バトル場の《マシマシラ》がワザ「ごっつあんプリファイ」で倒され、サイドを2枚進められます。

ここですかさず《ナンジャモ》《ブルンゲルex》のワザ「パワープレス」で160ダメージを《テツノカイナex》に与えると、相手は《レアコイル》の特性「かじょうほうでん」から《ピカチュウex》を無理やり作ってきて《ブルンゲルex》を突破。

返しに《テツノカイナex》《カウンターキャッチャー》で呼び出し、《サーナイトex》で倒します。ここで相手の面からエネルギーが無くなったこともあり、1ターンを獲得。《テツノカイナex》が居なくなったことで《マシマシラ》も置けるようになり、サイド3枚取りを計画してそのまま勝利できました。

・8回戦【マリィのオーロンゲ】後攻×

マリィのオーロンゲex

「CL宮城2025」でTOP4に入賞した選手との対戦です。
こちらは後攻1ターン目に《シークレットボックス》を使える順調な立ち上がりです。相手は準備ができるまで攻撃せず、《シャリタツ》前で待ち続けていました。

こちらが《サケブシッポ》から動き始め、《マリィのギモー》を倒すと、返しに《ボスの指令》《サーナイトex》を倒されました。この行動から、相手の山札におそらく《カウンターキャッチャー》がないだろうと予想します。

こちらはどこかで1ターンを生み出す必要があったので、《クレッフィ》をバトル場に出して相手と自分の《マシマシラ》の差を縮めようとします。相手はここで《クレッフィ》を避けるために《ボスの指令》を使うと、終盤に訪れる《ブルンゲルex》でのワザ「デヴォリューション」への回答が無くなる恐れがあるため、そのままバトル場の《クレッフィ》を倒して番を返します。

その後《ナンジャモ》を合わせながら、《ブルンゲルex》のワザ「パワーブレス」で《マリィのオーロンゲex》を突破。しかしロングゲームだったこともあり、返しの相手の番で時間が切れてしまいました。

相手は《マリィのギモー》《マリィのオーロンゲex》に進化できれば勝ちでしたが、そう上手くはいかず。こちらは《マリィのギモー》《ブルンゲルex》で倒して盤面から「オーロンゲライン」をすべて消して時間切れによる両者敗北となりました。


相手側の勝ち筋としては、《ボスの指令》《ネストボール》or《ガチグマ アカツキex》+エネルギーの3枚が必要で手札は3枚。確かに相手側の勝率はそれなりにある状況でした。
こちらももう攻撃されることがなければ勝てていたので、お互いの主張がそれなりにある状況だったと思います。

時間切れの時にこちらが投了できる人間力がなかったのが甘かったと思います。対戦した方、すみませんでした。

次のラウンド配信卓でまく選手(@sokesokesoke200)が同じようなデッキを使って、ほぼほぼ勝ち確定の場面で時間が切れた際に投了していましたね。「自分もこうすれば良かったのかな」と勝つ気持ちが強すぎたと反省しました。自分の立場を再認識するべきだと反省。


結果は5勝3敗で終了。今シーズンの幕が閉じました。

「PJCS2025」の反省


・良かった点

デッキ選択自体は正しかったです。直近の自主大会を全て試す場として利用したので、さまざまなデッキの環境的立ち位置や、メタを予測できたのも良かったです。特に【タケルライコ】を最後に捨てられたのは、成長を感じましたね。

・悪かった点

プレーの練度が足りなかった。ある程度のプランや、どこでどのワザを使うのかなどのイメージは沸いていたのですが、最適解を出すのに時間がかかってしまったのは問題点だったのかもしれません。

特に最終戦はここが早ければ勝てていたはずなので、勿体なかったなと感じています。

コラム:自主大会で勝つ事を目標にしすぎるのは良くないかもしれない



自主大会。勝てばもちろんうれしいし、賞品がもらえたり、フォロワーが増えて知名度が上がったり、得られるものは多いです。

ただ、競技プレイヤーとして世界一を目指すのであれば、ここで勝つことを目標にしすぎるのは間違っているのでは?と最近考えるようになりました。

前提として、常に勝利を考えて真剣に取り組むことは、とても大切です。でもここで満足してしまったら?

ちょっとした賞品やSNSのバズで満足してしまった場合は、そこから先の成長はないように思います。それよりも公式大会で得る権利、自分の能力向上こそがお金で変えられないとても大事なものだと思いました。

モノや名声って後からいくらでも付いてきます。賞品も本当に欲しいのであれば、大会で得ずに働いて買えばいい。名声は、公式大会での勝利や自分のSNSの運用次第でどうにでもなります。

もちろん練習試合で勝つことは自信につながりますが、そこで満足してしまった場合は、甲子園で優勝はできません。練習試合が99勝0敗でも、公式戦の予選1回戦で負けたらなにも意味ないですよね。

なので自主大会では勝ち負けよりも、取り組み方が大事です。課題を持って練習試合に出場した人、ただ勝ちたくて練習試合に臨んだ人、どちらがより成長するかは明白です。

これからはオフシーズンに入られる方も多いと思います。ここまでの内容に共感していただけた方は、オフシーズンに自主大会で勝つことを目標にするのではなく、自分がどうすれば成長できるか、課題意識を持ってデッキ選択やプレイをできると良いかもしれませんね。

ある日本最強の男が自分に伝えてきた印象深い言葉で終わろうと思います。

「良い大学に行きたいだけでは東大には行けない」

目標を勝ちだけにこだわっているようだと、まだまだ人として二流なのかもしれません。

まとめ


「PJCS2025」の参加レポートでした。満足の行く準備はできませんでしたが、向いている方向は合っていることがわかったので、来年こそは勝ち切りたいです。シーズンの最後なので、今シーズンの大型大会の成績を載せておきます。

CL東京:10勝5敗・305位
CL大阪:11勝4敗・131位
CL福岡:13勝2敗・予選2位、決勝トナメ1勝1敗・最終8位
CL宮城:12勝3敗・19位)
CL愛知:10勝5敗・325位)

オフシーズンは久しぶりにポケカ以外の取り組みもやってみようかな?なにかオススメがあれば教えてください!

Card Rush Pros1年目を終えたシミズ ノブヒコでした!!

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