カードラッシュ所属プロ、MTG(マジック・ザ・ギャザリング)部門の高橋優太(@Vendilion)です。 趣味でポケモンカードも嗜んでおり、過去にはこんな記事も書いていました。
PTCGL(※)を導入して以来、ポケモンカードを遊ぶ時間が増えて、色んなデッキが手軽に練習できるようになりました。
今回、シティリーグシーズン1を運良く優勝する事が出来たので、その思考過程を記していきます。
※海外のポケカ公式アプリPokémon Trading Card Game Liveの通称
1ターン目に《ラルトス》が複数並ばなかった場合でも、2ターン目に《キルリア》の「ミラージュステップ」で展開を立て直せるので、デッキの再現性が高く安定しています。 《クレセリア》の「ムーンライトリバース」でベンチも狙撃可能。ちなみに「ムーンライトリバース」はダメージを与える効果ではないので、《マナフィ》の影響を受けなかったり、《ギフトエネルギー》の付いたポケモンを倒してもドローされなかったりと便利です。 ただ、制限時間内に最適なプレイを最速で行う必要あり。環境最強デッキですが、環境で一番難しいデッキでもあります。
《ギラティナVSTAR》の「ロストインパクト」「スターレクイエム」により、ほとんどのポケモンを一撃で倒すことが出来ます。 順調にロストゾーンを貯められれば、2ターン目に《かがやくゲッコウガ》の「げっこうしゅりけん」や、3ターン目に《ヤミラミ》の「ロストマイン」でベンチのHPの低いポケモン複数を狙っていけます。 ロストギラティナは安定していますが、1.2ターン目に《アクロマの実験》をプレイ出来ないと、プレイングではカバーできない程、どうしても展開が遅れてしまう欠点があります。 「ポケモンの特性でデッキが回るので、安定性が高い」
この3つの要素から《サーナイトex》、ロストギラティナがTier1で、使用者数、入賞者数ともに多いと予想しました。そのため、この2つに勝てる要素があるデッキが条件です。 【デッキコード】kFFFFf-0FMch1-kVV1kf
《ダブルターボエネルギー》+《パワータブレット》からの「クロスフュージョン」「テクノバスター」でHP220以下のポケモンを倒す事に長けており、HP280のポケモンVSTARを倒すのも難しくない。HP220のポケモンが主体のデッキに対しては有利だと思います。《ゲノセクトV》の「フュージョンシステム」で、特性によりデッキを回して行けるので、序盤の安定性が高い事を特に評価しています。 ロストギラティナに対して、先行1ターン目に《ミュウV》をバトル場に出してターン終了したら、返しのターンに《ウッウ》の「おとぼけスピット」110ダメージが予想されます。 「おとぼけスピット」110ダメージ×2回と、《ヤミラミ》の「ロストマイン」120ダメージで《ミュウVMAX》を狙われるパターンがありますが、この場合に《オドリドリ》がいると「おとぼけスピット」が90ダメージになるので、「おとぼけスピット」90ダメージ×2回と「ロストマイン」120ダメージでも合計300で、《ミュウVMAX》を倒しきる事が出来ません。 《ミュウVMAX》というデッキはHP310までは一撃で倒せるのですが、HP320を超えると倒すハードルがかなり上がります。 そのため、ポケモンのどうぐをサーチできる《タウンデパート》が、デッキの目指す強い動きを再現しやすく安定性が上がると感じたので、2枚採用しました。 終盤は強いカードなのですが、序盤は不要で、手札に来た時に何もしないカードである場合が多いです。何度も採用したのですが、終盤の強さよりも序盤の弱さの方が気になり、このカードが他のカードだったらと思う瞬間が多かったため不採用にしました。
僕は他のゲーム出身なので、「序盤は何もしないけど終盤に強い」カードの評価に対して厳しいのかも知れません。ポケモンカードが強い人たちに、ぜひ《ともだちてちょう》に対する意見を聞きたいです。 《ミュウVMAX》というデッキは、今回の前提条件であるサーナイトex、ロストギラティナに対して勝てる要素がある事を満たしており、相性は以下の通りです。 ルギアVSTAR→《いちげきエネルギー》型だと少し不利。
1ターン目はサーナイト側は《ミュウ》(ふしぎなしっぽ)をバトル場に出すことが多い。後攻は《ミュウV》の「サイコジャンプ」でそれを倒していきます。 1ターン目はギラティナ側は《キュワワー》をバトル場に出すことが多い。後攻は《ミュウV》の「サイコジャンプ」でそれを倒していきます。 《災いの箱》経由でHP250に減らして、なんとか一撃で倒したいです。 全マッチの中で、最も先行が重要なのが対ルギアです。
対ミュウでのゲームの焦点は、いかに相手に1ターン無駄なターンを作らせるかです。
準々決勝で不利なリザードンに当たりましたが、相手が後攻1ターン目にサポート無し、ベンチに《ヒトカゲ》0体という不運だったおかげで勝利。 同日程で別の地域のシティリーグ結果を見ていてもミュウの勝率が高く、使うのに良いタイミングだったと言えます。
拡張パック「フュージョンアーツ」発売以降、《ミカルゲ》《ドラピオンV》のような対策カードが作られたにも関わらず、依然として環境に居続けるミュウは本当に強いデッキだと思います。Eレギュレーションが落ちる前に結果を残せて良かった!