シティリーグと四天王決定戦でルギアの構築のベースが大体決まってきた、というところまでが前回までの内容でした。
元ポケカ四天王でJCS優勝経験もあるヨネダタクヤ選手が使用していたデッキです。
環境から完全にいなくなっていたわけではありませんが、どちらかというとあまり使われていない方のデッキでした。
しかしヨネダ選手は、このデッキの強みを生かした構築にアップデートしていて、見事優勝しています。
対して、このデッキは攻撃するのに必要なエネルギーが軽く、他のカードにスロットを割きやすいのが強みと言えます。
《こだわりベルト》はVSTARの基本HPである280を強く意識して採用されているカードだと思います。 サポートでボードに干渉している余裕がない上に、いつ使っても《キュワワー》の特性を使う機会が増やせるのもいいところですね。 前のポケモンを倒さずにサイドを進めることができると、相手は前のポケモンをどかすために入れ替え系のカードを引く必要が出てきたりして、《ツツジ》が刺さりやすくなるからです。 解決できなければサイドを逆転することができます。そして、極めつけの《シンオウ神殿》です。 流行りのルギアデッキ、またロスト系デッキに強く出られる《レジギガス》に対して無類の強さを誇ります。 ルギア視点でこのタイプのロストデッキに強く出る手段としては、前編で紹介したヤマグチ選手のルギアに採用されていた《ムーランドV》を最速起動してサイドを2枚ずつ進めるプランでしょう。 11/13 ゲームアーク 丸亀店 優勝(ヤマグチヨシユキ選手)
ヤマグチ選手の方は当日の対戦レポがラッシュメディアで公開されてます。
他にも色々デッキはありつつ、環境トップは依然ルギアといった感じでシティリーグが進んでいきます。
環境トップデッキを使う上では、常に「ミラーマッチをどうやって勝つか」という課題が浮上してきます。
上記の2デッキは一般的に使われているルギアの構築における「状態異常を解決できない」という弱点をついてミラーマッチを攻略しようとしています。
「ハザードクロー」は同時にどく状態も付与するので、マヒにし続けて相手のターン終了時のポケモンチェックのどくダメージで倒すことで何もさせずにルギアを倒せます。
《ゼクロム》の「ワイルドショック」で弱点260+マヒ→《チャーレムV》の「ヨガループ」で倒しつつ追加ターン取得、という流れで展開差をつけます。 ヤマグチ選手のデッキは《とりつかい》も同時採用していて、相手の状態異常に対するアンサーも用意してあるのは流石といったところです。 このアプローチの弱点は相手のルギアに入れ替え手段がないことを前提としているという脆さにあります。
11/27-28でLAICという1000人規模の大型大会が開催されました。
現在は海外と国内で使えるカードにほとんど違いもなく、今後のシティリーグやCLの展開を考えるにあたっては非常に参考になる情報だと思うのでここでも軽く触れておきます。
海外ではルギアが使える最初の大会というのもありますが、国内外問わず環境トップはルギアであるということが分かりますね。
11/28 LAIC 優勝(Tord Reklev選手)
そんな中で優勝したのはヨーロッパの強豪プレイヤー、Tord選手のルギアでした。
海外ではなんたらICって名前の大きめの大会が4地域で開催されてるんですが、今回の優勝をもってTord選手はその全地域で優勝したことになるそうです。
日本で言うとCL東京、CL横浜、CL京都、CL福岡全部で優勝したことがあるみたいな感じです。とんでもねぇ。
その構築についてですが、特別なポケモンやトレーナーズが採用されているわけではなく、かなりシンプル目な構築という印象です。
海外はBO3という対戦形式なので、一度は先攻でゲームをすることになります。
なので、捲れるカードというよりは先攻時にコケないカードに枠を割いている印象です。
対戦形式の違いはあれど、BO1でも当然強いデッキだと思います。
もっとサクッと書こうと思ってたんですが、めっちゃ長くなってしまい前後編に分けることになってしまいました!
期間にして1ヶ月とちょっとですが、非常に濃い環境の変遷を辿ってみましたが、どうでしたか?